喜多日菜子はなぜ、「shabon song」と「Fascinate」を歌うことになったのか、どうしても考えたくなったのでいろいろ考えてみる~シンデレラガールズ10周年ライブ福岡公演振り返り(4)
アローラ!
ぴぃ高と申します。
オタクってものは厄介な生き物で、好きなものに対してものすごく考え込む存在なんですね。だから、すぐ理由を求めてしまうんです。
そういうオタクの性が爆発する文章をぶん投げたい、と思ったのがこの記事のきっかけです。
僕のシンデレラガールズの担当である喜多日菜子。彼女は今回が「ギュッと Milky Way」の他に披露したユニット曲が「shobon song」と「Fascinate」でした。
この2曲を、どうして彼女が歌うことになったのか、「山下のきまぐれ」で片づけたくない、どうしても考えたい、と思ってしまいました。
自分の担当の特技「妄想」になぞらえて、しっかりと妄想をぶつけていきたいと思います。
・shabon song
二日目の属性ごとにアイドルが歌う、というコンセプトで披露された楽曲。ここでもキュート曲。二個前の記事でも触れたとおり、可愛さの多様さを見せつけ、可愛さで化けさせるのが「キュートの曲」である、それを体現していました。
この曲、終わってから聞けば聞くほど「喜多日菜子」という女の子にピッタリな歌詞をしてるなぁと、どうしてこの発想がなかったんだろうと思っているところです。ホントに無かった。歌詞読んでから既に20那由多回くらいは頭抱えてます。
まずシャボン玉という概念自体がもう「消える前提」のもので、それが彼女の手によって描かれた妄想のなかの数多の世界、数多の王子様のように思います。手を伸ばしたら、触れたら壊れる、すなわち夢だと気づいてしまう、そんな概念。その「シャボン玉みたいな日々」が「消えてなくなったりしない」で「もっと舞い上がれ」と歌う落ちサビ。妄想を膨らましているときの彼女はきっとこんな感じでしょう。
そして彼女に振り分けられた歌詞。全部神の所業か?と思うくらいピンズドだったのですが、特に二番。
「あなただけの一番に
なりたいからちょっとだけ背伸び
ほら こんな私可愛いでしょ? 」
ここ。
彼女の女の子としてのゴールが「王子様を見つけ出す/見つけてもらうこと」とすると、背伸びという表現がぴったりハマります。見つけやすいし、見つけられやすい。きっといっぱいの人の中で、彼女は背伸びをして、少しでも目に入ってほしい!と試したことがあるんだろうな、と思います。
文字通りに背伸びを解釈しなくても、彼女が王子様に見つけてもらうため、見つけるためにした努力が存在しているはずです。そのことも間違いなく「背伸び」。そんな「女の子の背伸び」を理解し、気持ちを込めて歌える、それが喜多日菜子という女の子の強みだと思います。
最後の「そうか 私 恋してるんだ」はもう死体蹴りもいいとこでしょう。この曲、不意に襲ってきた楽曲のなかでは一番の泣きポでした。
shabon song 、この曲も初めて行ったLVで聴いた楽曲のひとつで、その曲をドンピシャでハマる好きなキャラクターが歌う、自分のシンデレラガールズ史をなぞっているという背景とともに、不用意に聴けない一曲になってしまいました。
儚さ、そして女の子としての頑張る姿、ブログの表題に「なぜ」と書くのが憚られるほど、必然の選曲となったのではないか。そう考えています。
サムネ用。こういう表情、ほんとうに良くない。
・Fascinate
正直この楽曲のイントロが流れてきたとき、え、ユニットが揃ってないのにやるの?!と思いひっくり返り、出てきたメンバーの中に見慣れた顔の女性が居るのを確認して更にひっくり返りました。
「え?!この曲に?!」
と最初は頭に?マークを浮かべていましたが、曲が進むごとに深川さんのパフォーマンスに集中して目を向けていました。
表情、動きが共にスイッチが入っていて、どちらかと言うとキメちゃってるというか、トんじゃっているというか、狂気の方向に向かっているような気がしました。
お前ホントに推しか?って言葉を並べていますが、そういう表現が出来る役者さんだし、そういうところが好きなんですよね。
さて、ここからは演者と切り離して。
キャラクターに対して向き合って、どうして、「喜多日菜子」に「Fascinate」なのか、考えていきたいと思います。
この話題をするために「有識者」としてVelvetRoseの2人を担当している人間を友達料を払って無限にDMしたり通話に呼び出したりしました。
正直この話題を切り出すのは非常に怖かった。何故ならフラッシュバックしたのが「シンデレラガールズ7th大阪公演」。
オリジナルメンバーで披露されたこの楽曲の完成度は素晴らしいものでした。彼女たちに向けられてきた矛がそれこそ全て収まるような、そんな空間を作り上げていました。
それだけに、オリジナルメンバーではない披露に関して彼が火を吹き始めないか、絶縁状を叩きつけられないか不安でたまりませんでした。
蓋を開けてみると思ったよりすんなりと話題に乗ってくれて、その中で「オリジナルメンバー以外で歌うことで、シンデレラガールズの中へ、楽曲の一つとして昇華してくれて良かった」という感想を語ってくれました。
その「昇華」の一部のパーツとして、今回歌唱する3人が居た、とすると、白坂小梅、久川颯は2つ前の記事で書いた通り。これ以上は僕以外の人が書いてくれるのを待ちます。マジで「浅い」から書けない。
では喜多日菜子はどうか。
ライブ直後、破壊された脳で出した仮の結論がこれ。
妄想をキーにすると間違いなくノリノリでやってみたいかもしれないって感じるキャラクターではあるので狂気の部分を増して歌うのは分かる。日菜子の本能?
僕はだいたい何かイベントがあると、メモを残すようにしているんですが、そのメモの原文がこれです。
Fascinate、世界観とキャラクターの設定がどデカすぎるんですよね。
真にその世界観に迫ろうとするには、当事者であるVelvetRoseの2人の境遇がないと難しい。
しかし、楽曲の世界観の入り口だけを吸い上げるだけで、無限の構築をしはじめる素晴らしいシステムがあります。
そう。「妄想」です。彼女の世界構築は「きっかけ」と「ハッピーエンド」を固定してしまえば、あとはあっという間。
「美しすぎるが余り黒い薔薇に囲まれた夜の世界に閉じ込められたお姫様……そこに剣を持ち現れた王子様!逃げ出した2人を薔薇の棘が伸びてきて捕まえようとしてきて……」
↑喜多日菜子、こんな感じのことをきっと考えてる。
その妄想が熱を帯びて加速していく状態を現している、その姿を見てもらうことが彼女の「魅了」、すなわちFascinateに行き着く、と考えました。
……それでいいんか?
と思ってしまったのでここからまた思考の海に潜ることになります。
ということで2年ぶりくらいに真面目に読みました。コミュ。「Fascinate」。
読み物として練られた設定に感心しながら見ていたのですが、目に留まったのがこのシーン。
全てが繋がった。
このセリフ、明らかに「アイドル」の喜多日菜子そのものだと思います。妄想のパワーを共同幻想として会場を支配する、彼女の世界に引き込む。
共同幻想の具現化としての楽曲としての「Fascinate」を、ステージ上に立っていることを彼女自身ががギリギリ認識できるくらい妄想をしているトリップ高めの状態で披露した、と考えるとこの上ないベストアクトになっていると思います。
この文を僕なりの、"喜多日菜子が「Fascinate」を歌った理由"として提出させていただきます。
……ということで。感情の整理もいよいよ大詰めになっております。
次の記事が、振り返りラスト。
世界滅亡へのカウントダウンをしながら、お待ちください。
私怨のこもった面子に狙撃されてしまった問題のシーンを振り返る〜シンデレラガールズ10周年ライブ福岡公演振り返り(3)
アローラ!
ぴぃ高と申します。
今、このブログには紆余曲折、様々なオタクライフを経験した方が訪れていると思います。
きっとあなたには、「昔好きだったけど今は離れているもの」があるはずでしょう。
ここから僕が書いていく文章は、そんな「過去の好き」と「今の好き」に突如襲撃を受けた男の物語。
比較的短めなので、笑いとばしながら読んでもらえると嬉しいです。
事件が起きたのは2021年10月2日、北九州市内。
被害者の20代男性はこう振り返る。
「彼女は、彼女たちは、私の大事な部分を撃ち抜いていきました」
胸元の3発の貫通痕が痛々しい。
事件当日の状況を尋ねると、彼は突然呼吸を荒げてこう告げた。
「前からも……」
「前からも、どうしたんですか?!」
「前からも……後ろからも……」
「???」
「前からも……後ろからもギュッして……」
彼はそう言い残すと、痛々しい胸を押さえながら我々取材班に一枚のメモを手渡して立ち去っていった。そのメモには彼の受けた被害の様子が、事細かに記されていた。そのメモの様子が、以下の文章である。
・ギュッとMilky Way
楽曲のイントロって、世界一優しい死の宣告だと思いませんか。
僕が喜多日菜子というキャラクターに堕ちてから、約1ヶ月後に世に放たれた楽曲。マジで一日たりとも休みがない地獄のような日程の中、4年間のアルバイト生活で唯一「ゲームのために」シフトを直前でずらしてまで、2桁順位を取りに行ったイベント。そんな思い入れの深い楽曲。優しいピアノの音と重なる2人のシルエットに終わりを予感しました。
???「(感情の)起爆ホールドをこじ開ける!巻き込まれないようにな!」
???「ホップアップ発見、シャッターキャップ!!」
はい、「ギュッと」と「ホールド」をかけたAPEXネタです。楽曲の様子はホールドというより、「バインド」に近かったんですが。ギイギイと締め付けてきましたね。
この曲がどうしてここまで心を締め付けてくるのか、それは間違いなく今の推し、喜多日菜子とその横で歌っている佐久間まゆという女の存在です。シンデレラガールズというコンテンツに興味を持ったきっかけ、入り口の女。それと今推してる女。この2人が並んで歌うというのが、ユニットになっているのが、シンデレラガールズというコンテンツから「前からも後ろからもギュッと(圧死)してやるぞ」というメッセージを与えられているように感じました。
ただ、歌詞は優しいんですよ。コンテンツは俺に厳しいけど、この曲の歌詞は優しい。
この2人のどちらかというと危険を孕んでそうな「誰かを好き」な気持ちが、出来るだけ「恋する女の子の普遍的な位置」に寄り添うようになっていく歌詞。
シンデレラガールズの恋慕枠代表みたいな立ち位置を立派に果たしているな、と思いました。
この曲の最高の聴きどころはラスサビ後に天才的なAメロの追い討ちと、歌い終わりにくる余韻のベースラインであり、ここを「感情増幅装置」と呼んでいるんですが。ここ知らない、って方はフルを聴いて欲しいです。買え。リンゴの255円くらい俺が出してあげるから。
ありがとう渡部チェル。千葉ロッテマリーンズの応援なんてやめていい曲作ってくれ。俺も一緒に応援やめるから。な?
このときの2人の表情が最高でした。手元にあったペンライト、黄色2本、ギュッと握ってた。もしかしてこれが、ミルキーウェイって.....コト?
さぁて、天の川眺めるか、天井天井、いや、滲んで見えねぇ......
・to you for me
殺す気か~~~!!!
北九州の全ラーメン屋の卓上調味料を思わず心音で倒してしまったあと、現実に引き戻されました。
山下に明らかに狙われてましたね。追撃が上手すぎます。
真面目にブログを書き始めた最初の記事がこれなんですが、実は橘ありすというキャラクターにも相当な因縁がありまして。そう、中の人が「ドルオタ時代の推し」なんです。
シンデレラ7th幕張でこの曲を披露したときはなんというか、「デカくなっちゃって~」と親心が発動したんですが、今回はちょっと見方に変化が現れました。なぜなら「今の推しの曲のあと」にこの曲が来たから。
橘ありすというアイドル、天井するくらいは好きなんですが、
(マジでした)
佐藤亜美菜さんに対する「昔の僕の好きの総量」を超えるまでには至っていなくて。キャストのほうが好きと公言してしてしまう、歪な立ち位置になっています。
そんな橘ありす、というか亜美菜さんが、
「あの日あのとき すり抜けた手
こんなに温かかったこと
寄り添って 気づかせてくれた」
とか
「きっと 素直じゃなかった
全部わかってるつもりで
ただ走り続ければ
追いつけるとばかり思っていたから」
とか歌ってくるのがもうグサリと突き刺してきて、「これ、俺?」となってしまいました。マジでドルオタ他界ソングにしか見えなくなって、幕張のときとは全然違う意味で違う意味で泣いてましたね。Starry Go Roundで枠に捕まっていた人間が急に固まって彼氏面し始めたのを見て後ろの人はどんな気持ちだったんでしょうか。
というわけで。
初日はこの2曲に対してクソデカい感情を抱いてしまいましたので分けて書かせていただきました。いやぁ、ひどい事件だった。
まだまだ書かないといけないポイントはあるのですが、ここから俺の女モードが始まるので頑張ります。
それでは。
シンデレラガールズ楽曲における「キュート」楽曲の可塑性〜シンデレラガールズ10周年ライブ福岡公演振り返り(2)
アローラ!
ぴぃ高と申します。
鉄は熱いうちになんとやら、
ブログは脳内にあるうちに書き殴り。
ということで間髪入れずにライブの感想について書いていきます。
今回のライブのテーマは「メルヘン」でした。このテーマに沿うかつ、無限に消化されていないソロ曲を全部詰め込むという仕事、今回の山下くんはそれをやってのけました。
やればできるじゃん。こういうのでいいんだよ。
しかもソロは「ソロ」でちゃんと全部やってくれたのが更に偉いポイントでした。楽曲にある世界、それぞれのキャラクターが保持するメルヘンを尊重してくれたんだろうな、と思います。
そんなセットリストの中で、実感したのが、「キュート」の楽曲って、ものすごく柔軟というか、キャラクターや展開によっていろいろな化け方をするな、ということです。
「オリジナルメンバーじゃないキャラクターが歌う」曲を属性に分けて考えてみた経験が何度かあるので、そのときの記憶を辿ってみると、
例えば「Max Beat」を道明寺歌鈴が歌ったとき。このときは彼女の「見せられる"ようになった"」一面が垣間見えた、と感じました。
こういった「他属性→クール」はギャップというか、掘り下げ、開拓のようなイメージ。
「他属性→パッション」は解放。みたいな感じでしょうか。「気持ちいいよね 一等賞」を披露した時の中野有香とか「Spring Screaming」の道明寺歌鈴とか。
では「他属性→キュート」となるとどうでしょう。パッションの女が担当なんですがなかなか思い当たる節が無くて過去の例持ってくるのが難しいんですよね。「ギュッと Milky Way」は「持ち歌」だし。
ということで振り返ってみたら、ありました。「Kawaii make MY day!」と「久川ズ」。
彼女たちがこの楽曲の世界観に入っていったとき、果てしない可愛さの暴力が発生したのを覚えています。
そういったユニット曲のキュート曲には「化ける」感覚を、
ソロ曲のキュート曲には「キャラクターの持ちうるアイデンティティ=キュートの具現化」を見たライブでした。
ここからはキュート楽曲の中で、「ギュッと」と「Shabon Song」以外の感想を連ねていきます。理由?察しろ。
・かぼちゃ姫
公演曲だけど一応ゲームが「キュート」と言ってるので。この曲がキュートって時点でこういうライブになる、と考えても良かったですね。
最後の狂気じみた加速はとてもワクワクする。チャーリーとチョコレート工場の子供たちがどんどん消えていくシーンみたいなリトルホラー要素ですかね。
・マイ・スイート・ハネムーン
王道のキュート曲。大人っぽい女で結婚結婚言ってそうなキャラクターってキュートに居ない感じがします。知らないだけかもしれないけど。結婚がメルヘンな場所に位置しているのは佐久間まゆって感じがするなぁといつ聞いても思うところですね。
・Blooming Days/Sing the Prologue♪
両しんげき曲ともになんか新しい季節への期待というか芽吹く期待みたいなものを感じるし、メンバーもフレッシュな感じがありました。
・Heart Voice
上のしんげき曲と似通ったところはあるんですが、特に初日のほう。後述する黒埼ちとせのソロ曲の伏線というかそういうものを感じて思わずソロのときにデカい拍手をしてしまいました。なるほど、心音ね......
2日目のときは正面にいた藤本さんのフッと表情が変化する瞬間に思わずハッとなるところがありましたね。山の主の警戒を解く顔してた。そのときの顔面の引き出しがHungry Bambiに繋がるのかぁ〜(納得)
・パステルピンクな恋
曲もメンツもキュート。久しぶりに聴くとなんかいいよね。会沢さんが「コレ歌いたかった」って言ってましたが、彼女は自分に合う曲が何かよく分かってますね。多分夢ジャローダとか使うの上手いと思う。
Halloween♥Code
パッション→キュート。一面カボチャの中身でしたね。実はこの曲がこの記事のきっかけです。ペンライトの色で一面黄色になることを考えていたとすれば山下のIQは素晴らしいと思います。幕張公演を見てる分、対比としていい景色だったなと。
憂希の猫耳、も、萌え〜←これがあるからこの曲いいんですよね。「コスプレ」という分かりやすい属性の掘り出し。ニクいね。
・プライスレス ドーナッCyu♡/オヤマトペ
しんげき曲付属のキュートソロってなべてならず良いんですよ。この2曲だけでなく、ゆかり、歌鈴もそう。この4人はアイドルの名前と同等か、それ以上に主要なアイコンみたいなものがあるじゃないですか。そこを中心にしつつ、自分の可愛さはここにある、という源流を感じられるのが良さになっていると思います。その良さを表現し尽くしたお二人に拍手を。
あとこの二人、どうしても身内の顔面が浮かぶ。引っ張られるように好きになっているので良くない。
・Beat of the Night
Keyコンセプトライブ会場か?
前の薄荷からそうだし絶対狙ってたろ山下。
脱帽してしまった。フルは初見なだけに尚更。ソロCDシリーズのある箇所くらいからソロってなんかすごく作り丁寧になったよねって思うくらい、良いものが詰まってる。
キャラクター自体に寿命的な意味であとがないから故のこの、一曲にすべてを注ぐ、魅了してやる、命の炎こそが私の「キュート」だ、って感じがするなって思う。彼女に対しては僕の知見は浅いですが。そう思います。
・き・ま・ぐ・れ☆Café au lait!
宮本フレデリカってどうしても周りの子たちがいるときの化学反応要員になってるんじゃないかと思ってしまってるんですが、そんなことない、ちゃんとアタシだって可愛い、と主張してくるようでした。こういう文章書いておきながらだけどちゃんと主張してた気もする。浅いので。この曲、実は初めてシンデレラガールズのLVを見に行った時にやってた曲なんですよ。しっかり思い出も回収できましたね。
・楽園
なんだかんだ初披露から全部見届けられてるのはこの曲くらいでしょうね。その度に関ちゃんってキャラクターが刷り込まれるような気がします。スルメ。
関ちゃんとフレデリカの2人に関してはこの曲が名刺のようにドン、と置かれてるからこそ他の曲を歌ってもこの曲の印象をもとにできるから良いよなと思いました。ヴィランズナイトとか。「こんな女の子がこんなになっちゃうの~?!?!?!」って感覚です。
・Palette
いや、可愛さの暴力、やめてほしい。こういうところに久川の妹がいるのも陰謀感じますよね。kmmdと同じように、女の子の本能みたいなものが誰にもあるんだよと。言っている気がしました。
・Facinate
喜多日菜子とこの曲については後でじっくり腰を据えて対話していきたいので、他の2人について。白坂小梅。キュートだけど「妖しさ」よりのこの曲を表現するためのベストアクトだと思います。この子の魅力ってそこにあるんじゃないかなって思ってる。
久川颯。いや、カッコいい曲歌え、とは言ったけどこの曲かぁと首肯してしまった。クールとキュートの汽水域。そんな立ち位置にいる彼女だからこそ出来る表現だなって思いました。
以上。ざっとこんな感じです。ここから先の文章は自分の女(だった女)以外書かないつもりなので、好きな女以外に対して言葉を紡ぐのは珍しいです。解釈違い上等。オタク、叩かないで。
キュートって単語は、ほかのクールとかパッションという単語に比べて、曖昧さがあるというか。曖昧な表現、視座の違いを与えてくれる表現を解釈することが好きな自分にとって、そのように見えます。
可愛さの多様さを見せつけ、可愛さで化けさせる、そんなキュート楽曲の良さを味わった二日間でした。
それでは、また次でお会いしましょう。
メルヘンランドの隠し鍵〜シンデレラガールズ10周年ライブ福岡公演振り返り(1)
アローラ!
ぴぃ高と申します。
今回は前置きはいいや。アローラだけで許して。ほら、コレ置いとくから。
北九州のマンホールのトロッゴンとアローラダグドリオです。タッグチームなのでサイドは多めに取らないといけません。
さて、ここからしっかり書いていきます。
今回は「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!! MerryMaerchen Land」
俗に言う「シンデレラ10周年ライブ福岡公演」に行ってきたので、そのときに感じたことをいくつか書いていきたいな、と思います。はい、シリーズ物です。
今回は公演の内容ではなく、前後の出来事を写真多めに振り返っていきます。
今回の福岡公演は、久々に「アイドルマスターで強く行きたいと思った」公演のひとつでした。
理由は単純、「推しが居るから」
キャラクターとしての推しである担当アイドル、喜多日菜子。
そして推しである日菜子の中の人、深川芹亜さん。
滅多に好きなキャラクターと好きな中の人がマッチすることのない自分にとって「好き」を過剰摂取できるこれとない絶好の機会でした。
もう一つのテーマとしては、「宿題の回収」。コレも双方の推しに対してありました。
喜多日菜子にはソロ曲「世界滅亡 or KISS」、無観客で消化された(それでもよく分からんくらい泣いたが)ニューイヤーライブで披露された楽曲の回収。
深川さんは上京する前、最後に現地参加したイベント、そのイベントと同じ北九州の地でまた見に行く、ということ。
この宿題を回収するために、まずはチケット闘争がはじまりました。
アソビストア不敗神話、継続ー。
ガチャで何度も天井させられている分の運の振り分けの良さをしっかり発揮してくれるのでちゅきです、バンナム。土曜日確保。
しかし、日曜日のチケットは手に入らないまま。どうしようと考える日々が続きます。
一度本気で諦めました。諦めてもうひとつの推しである「DIALOGUE+」をエクストリーム帰京して観ようと決意し、TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)の日曜日のチケットを握りました。
日曜日にギリギリTIFに間に合う飛行機が、死んだ。
ということで福岡への居残りが確定してしまった僕はチケットを探し、異世界を彷徨うのであった。
嘘です。彷徨ってません。
実は縁あってこの時点で日曜日のチケットも確保できていました。無茶なお願いをしてしまったこと、この場を借りてお詫びします。それとありがとうございました。
ということで福岡に上陸、したのでここからは駆け足、思い出コーナーです。
九州がルーツなのでオタク以外の友達も多いです。最初にあったリア友とのドライブ。社内で熱唱したCreepy Nuts、コレが「14平米にスーベニア」の伏線となっていたと知ることになるのはまた別の話。
シンデレラガールズのお友達の集い。ファン数10億超えるとプロフィールの見栄えが良いね。
大移動してきたラウンジの重鎮との食事。みかじめ料をナチュラルに請求してくる勢いがあった。
憂希…来たよ…
今回の旅はラウンジ「!dolch@ng↑」の皆さんに混ぜて遊ばせて貰いました。ライブの後の無限語り編、楽しかったです。
喜多見汁(柚子ハイボール)
喜多汁(カルピスミルク割り)
撤収作業。夢が終わるって感じがしてとても良い光景でした。
ライブ前後の思い出はこんな感じです。なんというか、まだ声は出せない、警戒しないといけないけど、少しずつ昔の日常が戻ってる感があるなぁと。
この旅の直前で運良く間に合うようにワクチンが打てたんですが、その間の期間は「どこにも現場行かない!」と誓ってたのでその反動もあって余計に楽しかったです。
あとオタク。僕、基本的に無意識のうちに「同担避け」してるんですよ。特に喜多日菜子のオタクなんてTLにゼロでした。それがなんか今回めっちゃ増えた。しかもド信頼のオタクばかり。そういう語れるオタクが増えるのはちょっと嬉しいところもありますね。
というわけで今回は軽めに。次回からライブについて書くので内容が重たくなります。
それでは。
やりたかったことをだいたい成し遂げたので、唯一端末で生き残り続けているゲーム「デレステ」について思い出語りする(2)
アローラ!
ぴぃ高と申します。
急に始めた思い出語りシリーズ、ものすごく長くなってしまいましたね。CUE!について書いたときから何ら成長していないな、と思いつつ続きを書いていきたいと思います。
3-3 怪物たちとの出会い、そしてファン活という魔の領域へ
そんなこんなでライブからエネルギーを得てデレステに復帰したはいいものの、一度関係を切断してしまった僕の周りはミリシタ>デレステみたいな熱量の人で溢れていました。それはそう。所属していたラウンジと頻繁に遊びに行っていたラウンジの周りで人間関係を構築したらそうなるよね。
そんななかで、僕は「双方のブランドを桁違いの熱量で取り組んでいた」3人の怪物に出会うこととなります。
1人目は復帰3イベント目、Paletteのときに同じサーバーで通話をしながら走った、千葉ロッテマリーンズファンでJUNGOに風貌が酷似している男。
我々一般ピープルにとって「ピンクチェックスクール」というユニットは大人気ユニットでボーダーとか壊れるに決まってるじゃん、と思っていました。案の定凄かったんですが。
彼が凄かったのはその根性でした。年始という絶妙な時期もあり時間が取れず、2桁に届いたり届かなかったりを繰り返しながら、「絶対に放置編成を使わない」というマイルールを貫徹していました。
このときの僕ですか?
成人の集いとかいうイニシエーションのせいで毎日飲酒、毎日泥酔、さらに新年の飲食バイト、フラフラになりながら1年ぶりのグルーブ形式イベント、やってらんねぇよ。と思いながらこの結果でした。辛かった。
え、もしかして今更この形式そっくりのイベントをドヤ顔で新イベント!って発表してるゲームがあるんですか……ドン引きです……
ちなみにその後も彼とはいろいろ縁があって、シンデレラ7thライブで連番したり、ガチ苦行ほほえみDiaryでまた通話しながらイベントしたりと思い出があります。Paletteが思った以上に刺さったのは彼のお陰です。
今となってはワールズエッジが集合場所ですが。千葉に観戦に行くなどしたいですね。合言葉は美馬ファック。
♪ 繰り返される〜炎上の中で〜
2人目の怪物は何故か通話に居座り続けている指定暴力団ラウンジ、SKETCHBOOKで出会った方。
この方はスコアタを主戦場にしていたのですが、デレステ・ミリシタのガチャ全引きは当然、それに加えてスコアタの為のファン活もするという「いつ寝てるんですか?」と言う方でした。
この方に教えて貰ったのは「パレード形式」と「大人のお金の使い方」。
あなたに出会ってから8回も天井することになりました。絶対に許さない。金トロ楽に取れるようになって嬉しいね。
パレードに関してはマジで何も知らなかった。動員数330万人で効率最大になる仕様とか。目から鱗でした。
これ以降、ゲーム内のファン数を増やすことで得られる「ポテンシャル」の解放を目指してプレイすることになります。
※ポテンシャルを上げるとアイドルが文字通り強くなります。カード引けたからヨシ、とはならないのですねこれが。興味の無い女を編成しないといけない苦行やり込み要素を作ってくれたCygamesに圧倒的感謝‼️
しかし、この頃はスコアタのためのファン数、というドライな見方をしていたので熱を入れて頑張ることはしていませんでした。
2020年7月がこれで
今(21年9月末)がこれ
なので相当パッション、特に喜多見柚・喜多日菜子の2人に注力することになります。
そういった「推し」に全てを注ぎこむ、好きだから頑張る、というプレイスタイルに舵を取るようになったのは、3人目の怪物に出会ったからです。
3人目の彼は、所属していたラウンジで(もう2年以上戻ってないし、戻る理由もないのでこう表現します)出会いました。
とにかく頑固で、真っ直ぐで、推しに真剣という言葉が似合う人間でした。それ故に燃え尽きたときと上手く行かないときのケアが大変でしたが。
彼が僕の周りで初めて見たアイドルのファン数1億人到達者だったんですが、惰性で数字だけを追ってた自分にとって、「こういう『好き』を表現するやり方があるんだ」と刺激をものすごく受けました。
それがだいたい19年の9月ごろ。そこから1年を経て、自分も担当アイドルのファン数1億人、という目標を達成することになります。真っ先に祝福してくれて嬉しかったですね。
彼との思い出です。プロショとかマジで撮ったこと無いんだけどこればかりはね。
彼ら3人の怪物に出会って、ゲームの知らなかった遊び方、キャラクターへの接し方を知り、気付けばずっと触ってるソシャゲになりました。
まぁ、彼らもうほとんどこのゲームやってないんだけどね!!
3-3.5 戦姫絶唱シンフォギア
僕の担当アイドルのひとり、喜多見柚に関わるエピソードで外せないのがこのお話。
はい。好きなキャラクターを運良く引き当てることが出来た一般的なオタクの様子ですね。しかし、ここに至るまでには、歌をめぐる深いドラマがありました。
察しの良い方は気付いたかもしれません。
そう、彼女の軍資金は「CR 戦姫絶唱シンフォギア」からの贈り物です。後の推しはパチンコで勝った金で引き当てたものでした。そして、この日が僕にとって人生最後の「開店からパチ屋に入って打ったパチンコ」になります。感慨深いものがありますね。
この日打っていなければ、この日勝っていなければ、この日ガチャ更新で復刻ガチャが開催されていなければ、彼女に対して真面目に向き合うことは無かったでしょう。ありがとう初代シンフォギア。胸の歌を僕は信じ続けます。
ちなみに引いたのは講義中の大学の講義室でした。単位は出たので問題無し!
4. 4周年からここまで、目標としてやってきたこと
好きなキャラクターというか、推しに注力したプレイスタイルに舵を切っていくようになったのがだいたい4周年の頃からでした。
4-5周年の目標として掲げたのが、「喜多見柚のファン数を1億人にする」ということでした。
コレ、2019年9月7日のスクショです。このときは高名称号(1500万)はおろか、有名称号(300万)すら到達していなかったようです。しかもSSR編成してないですね。やる気あるんでしょうか。
こんな感じで見切り発車のスタートとなりましたが、グルーブ形式以外はなんとかモチベーションを保っていたので順調にファン数を増やしていきます。
そして翌年9月15日、一年越しに目標を達成します。
12時2分に投稿してるのがミソですね。ちゃんと考えてるの、偉い。多分達成したの朝4時とかなので寝かしてた。
1億を達成し、5周年ということで新たな目標を立てました。
その名も「コレ終わったらゲームクリアリスト」。
1.PLVのカンスト(500)
2020/10/21に達成しました。柚1億のあと、間髪いれずにイベントを走ったのであっさり届きました。
カンストしたときの達成感はあまりなかったのですが、過程のイベント「オレンジタイム」、とにかく「悔しい」と思った記憶があります。いつかリベンジしたい、と思いながら時間無限の学生時代が終わってしまったのですが。
リベンジ、出来たのでヨシ。
2.喜多日菜子のファン数1億人
次に1億を目指すとしたら喜多日菜子、だなと決めていました。それくらい彼女が大きな存在になっていました。
2021/02/02に達成。
3.総ファン数10億人
2021/9/26に到達。5周年以降ファン活がとてもやりやすい環境になったので、カンストまでの4年間以上のファン数を1年で稼いだことになります。
ちなみに、この日は推しAこと深川芹亜さんのお誕生日だったので結構意地になって間に合わせました。
パンフレットの顔面と衣装がとても良かった。一生あのままでいて欲しい。でも昔やってたピンク髪もまた見たい。
オタク、ライブのパンフレットは買ったほうが良いよ。人生が華やかになる。パンフレット以外は正直要らん。
4.SSS称号(アイドルマスター)の1年継続
アタポン2000位継続してたら結構簡単にできると思います。12個同じ色の称号が揃っているのは壮観でしたね。
1日1時間半くらい触れば出来ます。みんなもやってみよう!僕はもうしません!
ただ6周年称号、かっこいいんですよねアレ。66期は頑張って取りに行きます。
5.イベントで良い順位を取る
社会人になってこの目標を達成できるとは思いませんでした。
4連休を錬成してくれた東京オリンピックに圧倒的感謝‼️‼️‼️
その他、この絶好のタイミングで担当イベントがやってきたり、ある種のリアル介護状態を作れたりと幸運が重なったイベントでした。
当時の詳細はこちらの記事に書いてます。
ちなみにコレはこのイベント直前に行ったライブ。素晴らしいドーピング。というか歌詞もメイン歌唱メンバーも最高だしなんだこれ。この回ホント行けて良かった。
6.なんかの曲を10000回プレイする
コレだけまだ埋まってませんね。あと1900回くらいだったと思います。それまではCygamesの犬として生きて行かざるを得ないのが大変不本意です。
〜追記〜
11月14日、達成しました。
楽曲は『世界滅亡 or KISS』
こんな感じで4周年からいろいろ目標を立てて、いろいろな思いを抱きながらプレイしてきました。この目標の先はまだ思いついてないかな、という感じです。
5. 正直頑張ったね~偉い偉いってイキリするための思い出振り返りコーナー
ここからはデレステのいくつかのイベントの中で、自分が頑張ったな、ようやったな、と思っているイベントについて、当時のメモを参考に感想を書いていこうかな、と思います。
TAKAMARI☆CLIMAXXX!!!!!
今となっては当然のように198hイベントを量産する殺人ゲームデレステさんですが、このイベントのときは198hのほうが珍しかったような気がします。198hになったせいでミリオンライブ6th福岡公演と被ったの、許してません。最終日の日速、3万行ってないと思います。
秋風に手を振って以来、久々にしっかり走ろうと決意したのがこのイベント。今となっては担当の2人ですが当時はそうじゃなかったのでなんというか…頑張って良かったね。
ギュッとMilky Way
バ畜、学畜のギリギリの戦いをしたのがこのイベントでした。休みなんて無い。上の代の卒論発表会は避けられない。それでも頑張れたのは名古屋で観た深川さんの表情に何かを感じたからでしょう。
直近の限定ガチャを天井させられたせいでいろいろカツカツでした。
シンデレラ福岡、しっかり浴びてきます。
不埒なCANVAS&ほほえみDiary
不埒なCANVAS、結構好きな曲で。やれるだけやりたいなと思ってました。
放置編成無しで。
今考えてみたらこんなことするの、頭おかしいと思いますね。絶対出来ない。
この期間はアルバイトもシフトが少なかったのでやれると思ったんだろうなぁ……
ちなみにこの期間中に就活の面接3回ありました。1回は完全に上の空でやってましたね。良い子のみんなは、人生よりもゲームを優先するのは、やめようね!
このイベントはホントギリギリでなんとかなったんですが、そのあとに来たのが「ほほえみDiary」でした。そう。当時の担当、道明寺歌鈴のイベントがとんでもないタイミングで、しかも嫌いな形式でやってきたんです。
ここまで来たら意地になって手動イベラン生活継続しますよね。両手ボロボロになり、内定は無く、石も無くなりました。それでもなんとか納得行く結果にはなりました。コレ以降グルーブはやっていません。ライパだけやってたのに取れたイベは知らん。
パ・リ・ラ
このイベントを振り返る記事を書いたときに、没にしたネタを書いていきます。
まずはド陰キャスプレッドシートの件。イベント中、一人でポイント推移のスプレッドシートを埋め続けていたんですが、そのときの対戦相手の名前が悪口に塗れていました。
上から僕、「ガンダムオタク」、「アイマス大好き」、「なんか毎回やってるDD」、「バンドリ寝落ち雑魚キッズ」って書いてました。彼らのTwitterアカウントを探して名付けたんですが、あまりにもストレートなネーミングで見返してフフって笑ってました。
全員フォローしてないし大丈夫やろ!w
もう一つ、このイベント中で「脳が活動しなくなる」という経験をしました。後半戦2日目、キャンプから帰ってある種の介護が無くなった日でした。マジで恐怖。睡眠を削ることの愚かさを身をもって体験しました。「あ〜!周りのソ廃どもが言ってたアレ!!」ってなってた。二度と味わいたくない感覚ですね。
コレが思い出せる範囲のキツかった、でもよくやったな、と思ったイベントです。
6. これからどうしよっか、って話
さて、先述の通り、あと1900回くらいのプレイで自分の「ゲームクリア」の目標を達成します。多分年内には行くんだろうな、と思っています。そのあと、どうゲームに、コンテンツに向き合っていくか。そんなことを考えるようになっています。
正直2年間くらいずっとやってたけど、「達成感」は得られても「面白い」と感じたことはほぼ無かったし。
言ってしまえば最初の頃のリズムゲームが全く出来なかった頃からそこそこ出来るようになるまでの成長以外特に面白い瞬間、無かったんじゃないですかね。
その面白くないゲームを続けられたのは確実に「好きなもの」があったから。そしてその好きを表現する方法としてゲームをやり込む、という選択を取った、このことには何も後悔はしていません。課金額以外。ふざけんなよなんで俺だけ毎回9万かかるんだよカスCygames。
こんな感じで「面白くない」って言いつつ、多分まだデレステ、続けるんだろうな、と思います。推しが来たら金は出します。そんなスタンスで行きたい、少しずつコンテンツに対してラフな立場になっていきたい、と思います。
いつかコンテンツから解脱できずに残留思念となったオタク達を後ろ指で差して笑いながら懐かしい話で笑い合えたら良いですね。汚い別れ方をしない限り、きっと人の結びつきは無くならないので。宣言も解除されたことだし、オタク、呑みましょう。
自分の中でコンテンツの「切れ目」が見えてる今、こうやって振り返ってみる記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。
シンデレラ10周年の福岡公演、もしかしたら「心から行きたい」と思う最後のアイドルマスターのライブになるかもしれません。アソビストアプレミアム?そんなものはもう解約した。運良く二日間とも現地で観れるので、深川さんをしっかりと目に焼き付けて帰りたいと思います。
それでは。
ぴぃ高
やりたかったことをだいたい成し遂げたので、唯一端末で生き残り続けているゲーム「デレステ」について思い出語りする(1)
アローラ!
ぴぃ高と申します。
この文章を読んでいるオタクなら誰しも、気づいたら手元からお金が消えていた経験があると思います。
僕は2021年9月、そのような体験をしました。
何故か同じCDが10枚も自宅に到着し、あろうことかそのCDを追加で1枚購入するという現象が発生しました。計11枚。さすがに頭を抱えてしまいました。
オタク、頼むから貰ってくれ。君たちの好きな田中秀和氏とか広川恵一氏とかが制作してるからさ、ほら、好きでしょ???
このように何故かお金が消えた経験、というものは被害者の心に深い傷を刻む、のですが。
過ぎてしまえば思い出や笑い話に昇華できるのです。
今回は僕が「知らんうちになんか金めっちゃ消えてた」体験を幾度となく味わってきた「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」についてそういった思い出を振り返っていきたいな、と考え、記事を書いています。9月プチ自粛してたのでネタないからとかじゃ全然ないんだからね!!!
1.この記事のきっかけ
皆さんに考えて欲しい問題があります。
それは「つまらんつまらん言いながらユーザーが続けているゲームは、何があるからユーザーが続けられているのか」という問題です。
この問題に関する僕の答えは
「それなりの自由度と難度がある、ルールが簡単な "エンド(レス)コンテンツ" がある」ということ。
例えば僕の体験してきたゲームで言えば、クソゴミ汚物以下ガチヘイト野球エアプ企業KONAMIの駄作こと実況パワフルプロ野球における「栄冠ナイン」
や実況者の”ぺこーらの旦那”加藤純一さんがよくやってるポケモンの「金ネジキ」
がそれに当たります。
前者はプレイヤーは高校野球の監督として、無限に甲子園の優勝を目指し続け、理想のチームを作ることができ、
後者は好きなポケモンを選んで、命中率などの運ゲーを乗りこえ、ネジキの元にたどり着くまで何度でもポケモンバトルをすることができます。
「デレステ」もそういった遊び方が存在しており、それが「ファン活」です。
リズムゲームをプレイするなどして、変動するステータスである「アイドルのファン数」を増やす活動のことであり、(一部の要素を除き)ランキングとは一線を画して、自ら目標を定めて行う自己満足要素強めの遊び方です。
そのファン活において、先日自分の立てた目標を達成しました。
成し遂げたかった目標のひとつ、総ファン数10億に到達しました。
— ぴぃ高ちゃん (@islanddirty334) 2021年9月26日
しばらくは数字に縛られずにゆっくり触っていこうと思います。 pic.twitter.com/W2r06M85p7
これが一つの節目、ということで振り返ってみましょう、と考えたのがこの記事のきっかけです。
2. 「はじめ」の話
2-1. ゲームを「はじめ」た
元々グリー版ミリオンライブしかアイドルマスターに触れていなかった自分が、「765プロ以外のアイドルマスターのゲームもあるらしい」という情報を得て、高校の卒業判定考査前日にデレステをインストールすることになるのですが、そのきっかけがこのカード。
Love∞Destiny 佐久間まゆ です。
この当時のまとめサイトとかがめちゃくちゃ荒れてたんですよね、「多田李衣菜に壁ドン」で。こんな些細なことで着火するの面白いな〜って思いまして。そしてキャラクターについて調べてみたら佐久間まゆ、普通に可愛いんですよね。すぐハマってしまいました。そんなこんなでデレステインストール、卒業考査数ⅡBヤバい事件に繋がります。
顔面しか見ていなかったこの時期は佐久間まゆの他は小日向美穂辺りが好きでした。
2-2 「はじめ」てのイベラン、そして「はじめ」ての担当アイドル
とはいえ高校生の身分、特に受験生だったのでスマホは1日15分くらいしか触らなかった僕にとって、ソシャゲ、特に「ランキング」というものには縁遠い存在でした。スクスト?あんなの1日3分4回触れれば十分だが......
そんな僕がはじめて挑戦したイベントランニングが「Nothing but You」でした。
はじめたてのアルバイトでお金入ったし、GWで時間あるし、やってみよう!ということで闇のゲームに踏み込んでいくことになります。結果がこちら。
悪 魔 の 数 字
秘 密 結 社 フ リ ー メ イ ソ ン
この先このゲームが「呪いの装備」となることを暗示しているかのような666位。このネタは今でも擦り続けています。狙わずにコレできたの凄いな。
当時はMASTERのフルコンは一切出来ず、難易度26以上はだいたい死ぬくらいリズムゲームが苦手だったのでとても苦しかったです。しかもクソ形式グルーブだったので尚更。「どうしてこんなゲームやってるんだろう」「二度とやるわけねぇな」と本気で思ってました。今もじゃん。成長してなくね?
こんな辛い、苦しい、負の感情を抱きまくったイベントの中で、シンデレラガールズでようやく「刺さる」キャラクターに出会うことになります。それが中野有香というキャラクターでした。
Nothing but Youという楽曲のオリジナルメンバーであるユニット「NEX-US」は他の同一シリーズの楽曲と比較すると、曲のイメージと乖離したメンバー構成をしています。ハッキリ言ってしまえばアナスタシア・神谷奈緒とそれ以外。意外性が武器になってるよね。
ただ、それ以外に入るメンバーの中野有香、星輝子、前川みくも何かしら「クールさ」「強さ」は持ち合わせていて、それぞれが化学反応してユニットとして出来上がっていく、というストーリーになっていました(はず)
そのユニットにおける中野有香の葛藤の過程を見て「この女、無限に伸びる可能性あるな〜」って思ったのがはじまり。そのあと供給が連続して思った以上のスピードでキャラクターとして爆伸びしていくんですが。詳しいところは次の項目でちょっと触れるので割愛。中野有香に対する感情の流れは、過去にも触れたので是非読んでください。
こういったことでシンデレラガールズにおいて「はじめ」ての担当アイドル、と言える存在が出来て、ここからどっぷり……とは残念ながら行きませんでした。
3. シンデレラガールズにおける、いくつかのターニングポイント
3-1.コンテンツが心底どうでも良くなったイベント「秋風に手を振って」
担当アイドルが決まって以降、なんというか今となっては恥ずかしいくらいにのめり込んで推し活をするようになりました。自分にもこういう時期があったんだなぁと思うくらい執心していたと思います。そんな中、新たな供給として与えられたのが「秋風に手を振って」という楽曲。
シンデレラガールズ、不意をついたタイミングで出してくるコンセプトのある楽曲がだいたいハズレなく強いんですが、その代表格と言っていいのが「季節曲」と言われる「MASTER SEASONS」シリーズ。
そのCDシリーズの表題曲のオリジナルメンバーに中野有香が選ばれ、その直後、開催されたイベントで彼女が上位報酬となります。
当時の自分の持てるだけの時間を使って、はじめての2桁順位を取ったのがこのイベントでした。
イベントをやりきった達成感から、もうええわ、ほな!って言えたなら気持ちよく辞められたんですが、達成感だけでなく、コンテンツに対して負の感情を持つようになってしまいます。
実はこのイベント、めちゃくちゃボーダー低かったんですね。まあ原因は「上位の女がそこまで日の目を見る人間じゃなかったから」で片付けられるんですけど。このセリフも達観してる今だから言えるセリフだな。
その女を推してる人間からしたらものすごくしんどい出来事でした。
例えばTwitterで「ミリシタ」って打ったら「サ終」が出てくることに対してギャーギャー騒ぐ人間がいるじゃないですか。そいつらと同じような気持ちを胸に秘めてました。ギャーギャー騒ぐことをしなかった分、所謂ミリシタン共とは僕は一線を画しています。マウンティングです。僕のがそいつらよりずっと偉い。
その状況をなんとかしよう、と立ち上がる人々(特に同担)もいて、凄く居心地の悪い雰囲気がプンプンしてTLが2階3列4番状態になっていました。
こういう居心地の悪さを永遠に味わうんだったら、離れてしまえ、ということでここから約一年、デレステというゲームから離れます。Twitterのアカウントも移行して、特に同担をフォローしないよう心がける立ち回りをしていました。僕のTLって指の本数で足りるくらいしか同担いないんですけど、原因はここにあります。
また、この時期はミリオンライブもシアターデイズの登場で息を吹き返してきたので、上手く親元に帰れた、ということにもなります。嫌なものに蓋をして、別のものを見て楽しむ、そんな期間が出来ました。
教訓、主語のでかいオタクは忌避すべき。
3-2 シンデレラ6thライブで清算した過去と「Sunshine See May」
現場からしか得られないエネルギーが、確かに存在する。そのことを強く実感した出来事でした。
ラウンジメンバーから余っているチケットを譲ってもらい、加藤翔平落球の聖地巡礼として訪れたトラウマの地、猫屋敷、メットライフドーム。
「夏」をコンセプトにしたライブとして、とにかく激しいセットリストでした。このライブをきっかけに、離れていたシンデレラガールズというコンテンツをもう一度触れよう、と決意し、手始めに久々のイベントランニングをしたときのイベントが「Sunshine See May 」でした。
久々に曲を叩く感覚、忘れていた楽曲の良さ、追加されている楽曲の新鮮さに驚きながら、まだまだ捨てたもんじゃねぇな、と思いプレイした記憶があります。
この楽曲と同時に、因縁になりかけていた「秋風に手を振って」を聴くことができたのが翌月のバンテリン笑笑ナゴヤドームでのライブ。
いや、人多すぎだろ
バックステージで披露されたこの楽曲を、運良くバックステージ正面スタンドで観ることができて、固有衣装を身に纏った下地さんのパフォーマンスに魅了されました。オリジナルメンバーとして青木さんもいたんですが、ちょっと見つめ合ってパート交換してるシーンがあったんですよ。今でも鮮明に覚えています。
(ちなみにその横にいたカラフルな衣装を着た女性が推しになるのは一年後の話なんですがそんなの分からないよね!)
こういうライブのエネルギーに充てられて、1年ぶりにゲームの前線に帰ってくることになります。
この頃シャニも追ってたし、ミリシタもTPR取ったしマジで典型的な全コンテンツ追ってるタイプのアイドルマスターのオタクでしたね。どうしてこうなったんでしょうか……
あ、男はこのときから解釈違いです。それはそう。
というわけで、書きはじめたら「めちゃくちゃ長くなりそうじゃね?」という予感がしたので区切りをおきます。またお会いしましょう。
話題に出た音楽
ーーー次回予告ーーー
3-3 怪物たちとの出会い、そしてファン活という魔の領域へ
3-3.5 戦姫絶唱シンフォギア
3-4 推しへの帰依、そして、、、
4. 5周年からここまで、目標としてやってきたこと
5. 正直頑張ったね~偉い偉いってイキリするための思い出振り返りコーナー
6. これからどうしよっか、って話
その他、筆が乗ってきたら追加します
新たな夏のアンセム、Base Ball Bear「プールサイダー」を読み解いてみた。
アローラ!
ぴぃ高と申します。
今年も夏真っ盛りといったところでしょうか。え?もう9月?まぁええやろ()
一人暮らしビギナーの自分にとっては夏になってどれくらい電気代が嵩んでくるのか、ビクビクしております。
さて、皆さんにとって、「夏になると聴きたくなる曲」はなんですか?
のような、夏の夕暮れを思わせる切ないサウンドであったり、
NONA REEVES 「透明ガール」や
のような、眩しい海の風景を思わせるサウンドもあり、
aiko「花火」や、
DIALOGUE+「夏の花火と君と青」のような、花火とか、浴衣と言った特定のアイコンを思い浮かべる曲もあると思います。
最後は自分の趣味が入りましたが、ここから先はもっと趣味が入るのでそこは置いておいて。
この「夏」をテーマにした楽曲を量産している、「TUBEとサザンの次に夏の曲が多い」と自分から言い出す、そんなロックバンドが新たな切り口で「夏の曲」をリリースしました。
え?そんなロックバンドがあるの?名前を知りたい?教えて!曲名は何?彼女はいる?
そんな皆さんために教えてあげましょう。新たな夏のアンセムはこちら!
Base Ball Bear 「プールサイダー」
Base Ball Bear - プールサイダー - YouTube
ようやくタイトルに辿り着きました。長かった。
僕の記事を何度か読んでくださっている心あたたかな皆さんの脳裏にはそろそろ刻み込まれたであろうバンド、Base Ball Bearにより6月30日に配信リリースされたのがこの楽曲。
この楽曲について言葉を尽くして行きたいと思います。
1.プールサイダーというタイトルに仕組まれた違和感
まず言及したいのはこのタイトル。
学生時代に国語を真面目に勉強していた人ならちょっとした違和感を覚えたかもしれません。僕ですか?僕は違和感ビンビンでした。
この違和感の正体は「プール」と「サイダー」という夏の「季語」が連なることによる「季重なり」にあります。
季重なりというのは、俳句におけるタブーの1つであり、俳句の中に季節を表す「季語」が複数含まれていることを指します。季重なりがNGとされる理由は以下に。
俳句は季語を1つにするのが基本であり、季重なりは避けるべきことと言われています。 季語が2つあるというのは、例えば、カレーとケーキを同時に食べるようなもので、それぞれの持ち味がぶつかって、双方を殺してしまうケースが多いのです。
(日本俳句研究会より引用)
おそらく「俳句を詠んでみよう!」というコンセプトの授業でこの「季重なり」は真っ先にNGとされるため、日本人の感覚的に避けてしまうからか、邦楽のタイトルでも季語を2つ以上使ったものは少ないのではないでしょうか。
それに対し、「プール」と「サイダー」を並べたこのタイトルの意図は何なのか。
ここには敬愛すべきライター、小出祐介による罠が仕組まれていました。
ズバリ、この「サイダー」は「飲み物ではない」のです。
「プール」の「サイド」にいる「er」、つまり
「プールサイドにいる見学者」や、それと似た状況にある人のことを指している、というのがこのタイトルに込められた意味となっているのです。
季重なりの違和感や、ふたつの言葉から連想されるみずみずしさを離れ、プールサイドに佇む「楽しさを享受できない、楽しさに飛び込めないもどかしさ」を抱える人々の存在がこのタイトルの真意であり、彼らがどう思っているのか、どう動きたいと考えているのか、想像しながら楽曲を読み解いていくと得られる気づきがあると思います。
2.きらきらという抽象物
この楽曲においてもっとも抽象的かつ、リスナーに想像しやすい表現がサビに出てくる「きらきら」という表現である、といえるのではないかと思います。
「きらきら」という言葉についても、タイトルと同様に視座によっては広く解釈できる表現であると考えられます。
「きらきら」をテーマに連想ゲームをしてみると、真っ先に浮かぶのは「眩しい」という表現なのではないでしょうか。
その「眩しい」という感情が行きつく先が明言されていない、恐怖かもしれないし、希望かもしれない、それでも(以前とは違って)飛び込んでみようぜ、というのがこの曲で語られている大まかな、表面的な内容です。
この「眩しさ」の対象が明言されていないことがキーポイントです。
例えば「キラキラ」と「眩しい」が同居している歌詞のひとつであるmiwaの「ミラクル」という楽曲。この楽曲は「キラキラあなたが眩しくて」と歌うことにより、きらきらの対象が「あなた」であることを示し、前後の歌詞と相まって「眩しさ」の行きつく先がぼんやりと希望であることを示している、と思います。
対して「プールサイダー」はこの対象の明示や暗示がなく、抽象の先でリスナーが思い浮かべた「具体的なもの」に飛び込んでいこう、というメッセージを秘めている、と考えられます。
ちなみに小出氏は「SCHOOL GIRL FANTASY」という楽曲においても「キラキラに飛び込みたい」という歌詞を書いていますが、この「キラキラ」についても対象は「あの」「何か」「誰か」とぼやけた表現をしています。前科持ちと言って差し支えないでしょう。
3.飛沫の祝福というフレーズと「スイミング・ガール」
この「きらきら」が必ずしも「希望や期待」の象徴ではないのではないか、と読み取れる理由、それがこの「飛沫の祝福」というフレーズにあります。それはなぜか。こちらのプレイリストにあるインタビュー記事から読み解いていきます。
このインタビューで語られているのは、「プールサイダー」に対して抱いたインタビュアーの違和感とそれに対する小出氏の回答です。ここで「飛沫の祝福」というワードについて言及がなされました。
最もわかりやすいところで言えば、歌詞の中に出てくる「飛沫(しぶき)」がリスナーの頭の中で「飛沫(ひまつ」に変換することもできるだろうし。
小出 さすが、鋭いですね。当然、意図的に書いてない部分もあるわけですよ。それはさっき言った話と一緒で、僕だろうが、おそらく椎名(林檎)さんや、星野(源)さんでも、もちろん他の人たちもそうかもしれないけど、あきらかに怒ってたり、悲しんだりすることがまずあるわけですよ。で、そこに対するプロテストはいくらでも持ってます。いくらでも持ってるんですけど、自分の音楽に対するアプローチとしては、その真反対を描くことになってくるということですかね。つまり、「それがある」ということを言うために、真反対のことを描いているとも言える。それを描く舞台設定としてプールであり、そこに付帯する自分の記憶がフィットした?
小出 という側面もあると思いますね。
──「飛沫(しぶき)」と「飛沫(ひまつ)」の対比からこの歌を書くことが始まったんじゃないかと想像してるんですけど。
小出 まぁ、〈飛沫(しぶき)の祝福を〉が本当に祝福なのかどうかは捉え方次第ですから。
このインタビューでは、コロナウイルスが流行し、アーティストとしての活動が自由にできなくなった期間のお話から発展しており、インタビュアーからの歌詞にダブルミーニングのような仕掛けがされているのではないだろうか、というところで「飛沫」という漢字がプール、いわゆる未知なるところに飛び込んでいく際のエフェクトだけという意味だけでないのではなく、ウイルスのように蔓延していく不安のようなものを指しているのではないか、という指摘が見受けられます。
この解釈に対して小出氏が「捉え方次第」としているのはこの「飛沫の祝福」というフレーズが”初出”ではないということがあります。アルバム「C」収録の「スイミングガール」という楽曲がそれにあたるのですが、2009年からこのフレーズが存在していており、プールに合わせて引っ張ってきた、過去の記憶の象徴として掘り返したフレーズとも考えられます。
この楽曲「スイミングガール」においても、飛沫が明確に何を指すのかというのが不明瞭なところがあります。過去の楽曲のオマージュから考えられること、現代にフレーズを置き換えて考えられること、解釈が多様にも、幾重にも変化するところだと思います。
4.No time to die という言葉
この楽曲の最後のフレーズであるのがこの「No time to die」という言葉。直訳すると「死んでたまるか」みたいな感じでしょうか。
このフレーズ、全ての「まとめ」としてこれ以上ないと思います。「死にたくない」の理由も多様な解釈が可能である、というのがその理由です。
時勢に巻き込まれて「死ぬ」(死ぬまではいかずとも「腐る」)ことへの恐怖、何もやらずに後悔することがないように挑戦したいという決意、どちらとも取れます。
これは想像に過ぎないのですが小出氏は映画好きということもあります。
何故映画の話をしたのか、というとこのフレーズ、「007」シリーズの新作のサブタイトルとなっているんです。
この新作への期待みたいなところもあるんじゃないかな、とか、主演のダニエル・クレイグが「最後」と明言していることへのリスペクトがあるんじゃないか、とかここにも想像の余地があります。
もしかしたらこの映画も「エンターテイメントの延期」を受けているので、同じクリエイターであるからこそ感じる「怒り」の側面もあるのかもしれません。
5.「プールサイダー」が新たな夏のアンセムたる理由
ここまでいくつかのトピックについて触れてきたまとめとなります。
この楽曲「プールサイダー」の最大の魅力としては「曖昧さを孕んだ爽やかさ」を持っていることにあります。
歌詞の内容の解釈が多様になる曖昧さ、歪みや、繰り返しを感じられるメロディーを持ちながらも全体的に爽やかに仕上げる小出氏のセンスには頭が上がりません。
少し脱線しますが、小出氏はこのような「変わった夏」を書くことについては天賦の才があると考えています。「PERFECT BLUE」のような「居なくなった(飛び降りた)少女の残り香で夏を感じる」曲とかマジで変態にしか書けんと思う。
これからの時勢、「不安を持ったまま行動する」ことが増えてくるなか、今までの「夏のアンセム」に歌われるような体験は出来ないかもしれません。歌のテーマにある花火や海水浴、浴衣と言った「アイコン」はもう見ることができないかもしれません。クリエイター側も、我々享受する側も、この喪失体験ははじめてです。
そのような状況に「飛び込む」ことを提案することができる楽曲である、これこそが僕の考える「プールサイダー」という楽曲が新たな夏のアンセムたる理由です。
9月にライブがあるので非常に楽しみです。一般チケット枯れる前にこの記事書けば良かった… 感想書くので次はそのときにお会いしましょう。
ぴぃ高