折角の機会なので、CUE!に出会ってからのすべてについて話してみる。
アローラ!
ぴぃ高と申します。
突然ですが皆さん、犬は好きですか?
実は僕は犬が苦手です。
遡ること14年くらい前。
地元が田舎だったこともあり、
そこには常識や、マナーといったものは存在していませんでした。
そんな田舎に存在していなかった常識のひとつが
「飼い犬の散歩のときにリードをつける」こと。
リードを付けていない犬は、縦横無尽に野山を駆け回り、興味を持ったものに飛び掛かります。アルプスの少女ハイジのアイツを想像していただけたら ピンとくると思います。
そのターゲットになったのが当時年齢ひとケタの僕でした。早い話が追いかけられたんですね。
当時の小学生にとって「とんでもなく速いもの」と言えば「逃走中のハンター」なんですが、それ以上にアイツは速かった。
アイツに捕まった僕は身体のいたるところを舐めまわされ、まさぐられ、お嫁にいけない身体にされてしまいました。
これはASMRをはじめとした音声のオタクに言い伝えたいことなのですが、
「耳舐めに夢を見るな」
ということですね。敏感じゃないのでただただ不快でした。
ということで犬の話をしたんですが、
犬が嫌いでも犬になることはできるということはオタクの皆さんにとっては当たり前のことだとは思います。
そう、コンテンツの犬というヤツですね。
この世界には様々な犬がおり、かくいう自分もCygamesの犬として不本意ながら推しガチャは毎回天井するなど同社の売り上げに貢献しています。
そんな僕が去年出会い、犬になったのがCUE!というコンテンツでした。
そのコンテンツのライブCUE! 2nd Party「Sing about everything」
が8月15日に開催され、運よく参加することが出来ました。
今回はそのライブの話、、、もしたいと思っているんですが、前回DIALOGUE+の記事を書いたときに直面した
「曲順を追ったレビューを書くのが死ぬほど苦手」
という問題があり、ライブの内容だけでひとつの記事は書ききれないと思ったので、コンテンツに出会ってからのすべてについて話をしていきたいと思っています。
・「CUE!」とは?
最初に「CUE!」について知らないって方のためにちょっとしたアウトラインを。「次世代声優育成ゲーム」として、リリースされたスマートフォンアプリゲームで、今は「サービス停止中」となっています。
5月に書いたこの記事でかる~く触れましたね。
この記事の最後のほうに書いた一文がこれなんですが、
バトガやCUE!の終わりから、ひとつのゲームにかかっている、製作側の熱量ってものは、漫画家の作品に対する思いとなんら変わらないものだと感じました。世が世ならきっと輝いていたコンテンツかもしれません。彼らクリエイターへの敬意を忘れずにいたいものです。
この一文はCUE!に向けたレクイエムみたいなもんです。キャストの皆さん含めた制作側が、コンテンツに対して向けていた熱量がひしひしと感じられる作品でした。ストーリーが気になった方は動画でも検索してください。
・CUE!との出会い
このコンテンツの存在を認識してから、実際にプレイをはじめるまでにだいたい半年くらいのタイムラグが発生します。理由は「新しいものにとりあえず乗っかるのが嫌だったから」というのと「ちょっと真面目にシンデレラガールズに向き合いたくなったから」。
前者は僕の悪い癖ですね。特にCUE!において丸山利恵役である立花日菜さんが直前のシンデレラガールズ幕張公演で素晴らしいパフォーマンスをされて、その直後に事前登録開始みたいな流れが出来ていて、敬遠する要因になっていました。
後者は本リリースのタイミング、これもシンデレラガールズなんですけど名古屋公演と近くて、喜多日菜子というキャラクターに漬かってしまった時期に新しいコンテンツを受け入れる心のキャパシティーが無かったことが原因です。アプリ履歴を見たら一応リリース日にはインストールしてたみたいですが......
実際にアプリを開始したのは6月ごろ。ミリシタで何度か傭兵で参加していたラウンジ「SKETCHBOOK」の通話において深夜に頻繁に流れていた楽曲があまりにも強かった。それが作中ユニット「Moon」の『MiRAGE! MiRAGE!!』でした。
オタクが「ミラミラ」って言うとどっちか分からなくなるのでよくない。もちろん「ミラージュ・ミラー」も大好きですが。
ちなみにこのラウンジ、通話に行くたびにいろんな曲が流れているし流しているんですが、ネタ切れが起きない限りミリオンライブとかアイドルマスターの楽曲が流れないです。大丈夫なんか。大丈夫な人は傭兵に行ってもいいと思います。見識とイキリ称号が手に入るので。
話が逸れた。
この「MiRAGE! MiRAGE!!」含め、出てくる楽曲の良さに惹かれてゲームをはじめていくことになりました。
・推し「六石陽菜」との出会いからいろいろ
とはいえ、コンテンツを深く追っていくには「推し」の存在は不可欠です。
パワプロクンポケットでいえばリコ、
アイドルマスターでいえば喜多見柚と喜多日菜子、
48グループでいえば松井玲奈、
ハナヤマタでいうならハナちゃんくらいのインパクトある出会いとかきっかけがあればいいな、と思っていました。
CUE!においてもそういう出会いがありました。それが六石陽菜、というキャラクターです。
お前が好きそうな顔面してるなぁと思ったそこのお前。正解だ。
ただ、僕がこのキャラクターに対して気になったところはそこだけじゃないんです。
「お友達の亀井さん」って、何???
亀井さんというのはまんま「亀」です。亀の亀井さん。
陽菜というキャラクターにとってのキーパーソンというかキータートルです。
この亀井さんという概念を知ったときも通話中だったのですが、明らかに深夜テンションだった僕は
「これ亀井善行?」とか
「この子読売ファンだろ」とか
「どこまでも駆け抜けろ 地平の彼方目指し」
とか騒いでいたのを覚えています。悲しいかな、これが真実。CUE!のオタクのなかでしょうもないきっかけランキングがあったら上位取れる気がします。
https://twitter.com/islanddirty334/status/1272935998867902465?s=21
https://twitter.com/islanddirty334/status/1272939884777369600?s=21
当時のツイートがこれ。藤原基央がフミキリに望遠鏡を担いでいった時間にオタクは何をしているんでしょうか......
この所謂「亀井事変」を経たことにより陽菜というキャラクターを中心にストーリーを見ていくことになるのですが、読んでいくうちに内気ながらも芯の強さがある彼女に惹かれていくようになります。
最後の決め手になったのが「廻る日の一ページ」というカード。
頑張りすぎる陽菜のオフの一面を切り取ったストーリー、向日葵に囲まれたくしゃくしゃの笑顔、どこをとっても素晴らしいものでした。(この構図、ミニアルバムとほぼ一緒なんですけどその当時は知らなかったです)なかなか「推し」みたいな概念を増やしたり広げたりしない僕が明確に「推し」と表現するキャラクターが増えた瞬間でした。虹フォト高かった......
こうして推しが決まった以外にも、CUE!を中心に僕を取り巻く環境は変化していくことになります。
まずは超近所にCUE!を知っているフォロワーに恵まれたこと。
シンデレラガールズのライブビューイングで出会った彼、DIALOGUE+とか個人VTuberとかAPEXとかを教えてもらった人物と同一なのですが、彼にはCUE!の音源を譲ってもらったりシングル「Colorful/カレイドスコープ」を一緒に買いに行ったりしました。
そして11月、1周年を記念したライブCUE! 1st Anniversary Party「See you everyday」が開催され、配信で見届けました。中の人の名前なんてものはほとんど意識してなかった当時は、ライブロス、イベントロスの状況も相まって、ただただそのパフォーマンスに圧倒されたのを覚えています。視聴を終えた後にはアプリのサブスクリプションに手を出していました。アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ以外に課金をしたのは約1年半ぶりでした。
久しぶりにコンテンツの何か一部だけでなく、大枠と言うべきところまで好きになれたコンテンツでした。しかし、その時間は長くは続かなかったです。
・サービス停止の一報
CUE!というコンテンツのサービスが停止する、という知らせが舞い込んできたのは冬のことでした。アルバムの発売という嬉しいニュースもあったり、ようやくゲームの遊び方というか、仕様を理解してきたりしていたときでした。
昔記事にしたように、何度か「サービス終了」を経験してきて、慣れていると思っていた自分にとっても、グリマスの時くらい、いや、そのときと比較すると、「ミリシタ」という避暑地のようなものがないぶん、それ以上にキツイものがありました。
決定していたアニメ化もどうなるんだろうとか、
どう展開していくんだろうとか、
モヤモヤした気持ちを抱えながら自然消化でゲームをプレイする日々。無限に小籠包を集め続けた記憶がフラッシュバックしていたたまれない気持ちになっていました。
そんななかでも少しずつ前向きになろう、と思えるようになったのが3月。
・3月21日
3月21日、この日は六石陽菜の誕生日でした。
CUE!というゲームは誕生月に新規カードが追加され、誕生日になるとピックアップ率が上がるという商売手法をとっていました。約20日ほどイラストを見ながら生殺しのような感覚を味わっていました。このとき追加された陽菜のイラストがこちら。
ここまで女の子の時間経過というか、変化を感じられるイラストは稀有な気がします。この日に同時に手に入れたのがちょうど一年前の誕生月カードだったのですが、
比較すると表情の落ち着きとか髪型とかが作中でしっかり彼女が成長しているんだなと感じられていて見るだけでしんどさを覚えました。どこかのコンテンツの推しは誕生日一日違いの同い年のキャラクターとなぜか齟齬が起きてたりするのにな。時間の流れを汲んだ素晴らしいイラストでした。ストーリーは何も言わん。たぶんつべにあるので気になった方は順に読んでください。シャイニーカラーズほど身構える必要はないので。
このカードを運良く手に入れることが出来てホントに良かったなと思っている点は、サービスが止まったとしても、彼女たちの過ごしている時間というものが別個に存在していると思えるようになったことでした。たまのイベントやいつになるか分からないアニメに思いを馳せ、4月の「終わり」をとても穏やかに迎えた記憶があります。
・「(Talk)Sing about everything」
サービスが停止するギリギリ手前、という時期にリリースされたのがアルバム「Talk about everything」。
いままでの表題曲とチームごとのバージョンでリリースされていた楽曲、そして新曲を詰め込んだアルバムです。ぜひ聞いていただきたい。なんなら2人くらいなら配れます。H口くんとかには確実に渡すことになるので覚悟しておいてください。
このアルバムに応募券が封入されていたのが先に触れた2nd Partyだったのですが、最初はチケットは運試しで申し込んで、配信だけで良いかな、と考えていました。地元のコミュニティ的に盆に帰らないのは村八分なので。あとCD積みの文化に逆戻りするのが嫌だった。アソビストアシステムで負けを知らないとこのように甘えが生じます。
考えが変わったのはオンラインのリリースイベントを見てから。このコンテンツ、中の人の推しとキャラクターの推しが一致していないのでどの部に申し込むか相当(3分)悩みました。その時は応募券1枚しか持ってなかったのでしょうがないね。結論としてはリーダーズのイベントを見ることにしました。
ひとしきりトークがあったあとのイベントで披露された「ミライキャンバス」。
泣く、までは行かなかったけど、コンテンツを好きになってからの9か月くらいが一気にのしかかってくる、そういう体験をしました。同時に、この曲を、16人を見届けたいと強く思い、最寄りのオタクショップに残っていたアルバムを枯らしました。積みは、悪い文化!!!!
そうして運よく夜の部のチケットを手に入れて参加したのが先日のライブでした。地元?なんかコロナ増えてるから帰ってくるなって言われたのでセーフ。8列12番。キャラクター、明神凛音の誕生日じゃんって思ってたらステージめっちゃ近いしドセン寄りでポカ~ンとしてしまいました。
そして「さよならレディーメイド」から始まり、「Forever Friends」で締まったライブ。あっという間の時間のなかでも印象に残ったシーンをまとめていきます。
・Radio is a Friend!
アルバムの中でもキラーチューンとして一際目立っていた楽曲なんですが動きがつくと可愛さの暴力になりますね。こういうメンバー紹介というか、メンバーの特色が透けて見える楽曲は大好きです。AKB48の「チームB推し」みたいな感じの。あと村上まなつさん、人を惑わすパフォーマンスはお控えください。
・ぐっばいおぶじぇくしょん
チーム2周目B面楽曲で一番好きな楽曲。空気を変化させるレトロ感がある楽曲は刺さる。オタク、「月曜日のクリームソーダ」とか好きでしょ?見事に表現したWindの皆さんに脱帽。
・Knocking on My Dream!!
ザ・魔法少女アニメイントロのこの楽曲、Flowerがこっちを披露するとは思っていなかったので声が出そうになりました。久々に光る棒を携帯していたんですが持ってきて良かったなぁ~となりました。理由はアーカイブ見ればわかります。ぜひどうぞ。
でかい声出そうになった。コンテンツに興味を持ったきっかけなのでなんというか。ダンス前提のコンテンツのライブで挟まるスタンドマイクパフォーマンスって特別感があっていいですよね。
・キセキなSummer!
Windのみなさんに2度目の脱帽。ダンスこれめちゃくちゃ難しいでしょって確信を得た。楽曲としてのリリースが今からとても楽しみです。でも映像で見ないと伝わらんないんだよなぁ、特に衣装。
・カレイドスコープ
「万華鏡」というタイトルを表現するかのようにメンバーが回り、回っていく。夏の楽曲2曲はなんというかそれぞれがいい主張をしてます。夏だけ両A面シングルなのも頷けるというか......
あと個人的な感想なんですが内山さんと宮原さんが両隣で、しかもステージの見えるほうだったのでキャラの推しと中の人の推しどっち見るか問題を一瞬で解決してくれました。ありがとうございます。
・beautiful tomorrow
ここでなんだかんだ持っていた涙腺が終わりました。あまり言ってないけどコンテンツのなかで一番好きな楽曲です。理由は陽菜のカードのところでも述べた「時間軸の変化」。これを感じられる歌詞の楽曲にいつ、どのコンテンツでも負けてきた気がします。(シンデレラで「恋が咲く季節」が大好きなのも同じような理由。)この楽曲は中の人の推しのほうが歌ってる表情がとても良かったです。
余談なんですがこの曲のサビの入り「届け君へ」は先述した陽菜のカード名と一緒です。楽曲のテーマは春、彼女の誕生日も春、なんというか、練られてるなと。
・ミライキャンバス
イントロを涙腺破壊罪で取り締まるべきだと思います。止まったように見える時間はしっかりと動いている、その証明のためにステージに立っているんだなと思うと言葉にならないです。最後の内山さんのパート、これを聞くために来たといってもいい。
・その他
終盤、宮原さんが鷹村さんの髪を整えてあげていて二人ともそのあと笑うでもなくきょとんとしてたのが「てぇてぇ......」ポイントマックスでした。アレカメラ抜かれてたんですかね?
ライブで印象に残っていたシーンはこれくらいです。終演から2日経過してしっかりと記憶が残っているのはなんというか久々で、あ、このコンテンツが好きなんだなと強く自覚しながらこの文章を書いています。
・おわりに
これから書こうと思っている楽曲レビューというか、考察の下書きがあって、そこで取り上げようと思っている楽曲があります。
「Base Ball Bear」の『プールサイダー』という楽曲なのですが、この曲で2番目に好きなフレーズがこちら。
きらきらに飛び込め It's Okey 楽しもうよ いまを
この「きらきら」という抽象的だけど、なにか期待や不安を孕んだものに飛び込んでいく、向かっていく勇気があれば、きっといい出会いがあると思います。
今回の「CUE!」に僕が手を出したプロセスは恥ずかしながらこのベクトルとは逆向きですが、元をたどれば、今までいた場所を飛び出して、別の場所に飛び込んでみる行為、(今回はミリシタの傭兵がきっかけだったので、今楽しんでいないゲームのことを言うのはなんかむず痒いところもありますが......)がなければ出会うことは無かったと思います。
なにかに飛び込んでみることで、とてもいい出会いが先に生まれてくるんじゃないか、そういう興味を持って生きていきたいところですね。
ということで長くなりましたが、アルバムのタイトル通り、自分も「すべてを話す」ことが出来たので満足です。
次回、お会いしましょう。
ぴぃ高
~おまけ~
文中で言及したCUE!以外の楽曲のリンクです。ぜひどうぞ。