ぴぃ・ダイアリー

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心が揺れた瞬間を、出来るだけ書き留めておきたい、そんな場所です。

シンデレラガールズ楽曲における「キュート」楽曲の可塑性〜シンデレラガールズ10周年ライブ福岡公演振り返り(2)

アローラ!

ぴぃ高と申します。

 

鉄は熱いうちになんとやら、

ブログは脳内にあるうちに書き殴り。

ということで間髪入れずにライブの感想について書いていきます。

 

 今回のライブのテーマは「メルヘン」でした。このテーマに沿うかつ、無限に消化されていないソロ曲を全部詰め込むという仕事、今回の山下くんはそれをやってのけました。

 やればできるじゃん。こういうのでいいんだよ。

 しかもソロは「ソロ」でちゃんと全部やってくれたのが更に偉いポイントでした。楽曲にある世界、それぞれのキャラクターが保持するメルヘンを尊重してくれたんだろうな、と思います。

 

 そんなセットリストの中で、実感したのが、「キュート」の楽曲って、ものすごく柔軟というか、キャラクターや展開によっていろいろな化け方をするな、ということです。

 「オリジナルメンバーじゃないキャラクターが歌う」曲を属性に分けて考えてみた経験が何度かあるので、そのときの記憶を辿ってみると、

 例えば「Max Beat」を道明寺歌鈴が歌ったとき。このときは彼女の「見せられる"ようになった"」一面が垣間見えた、と感じました。

 

island7beauty.hatenablog.com

 

 こういった「他属性→クール」はギャップというか、掘り下げ、開拓のようなイメージ。

 「他属性→パッション」は解放。みたいな感じでしょうか。「気持ちいいよね 一等賞」を披露した時の中野有香とか「Spring Screaming」の道明寺歌鈴とか。

 

island7beauty.hatenablog.com

 

 では「他属性→キュート」となるとどうでしょう。パッションの女が担当なんですがなかなか思い当たる節が無くて過去の例持ってくるのが難しいんですよね。「ギュッと Milky Way」は「持ち歌」だし。

 ということで振り返ってみたら、ありました。Kawaii make MY day!」と「久川ズ」。

 

island7beauty.hatenablog.com

 

 彼女たちがこの楽曲の世界観に入っていったとき、果てしない可愛さの暴力が発生したのを覚えています。

 

 そういったユニット曲のキュート曲には「化ける」感覚を、

 ソロ曲のキュート曲には「キャラクターの持ちうるアイデンティティ=キュートの具現化」を見たライブでした。

 ここからはキュート楽曲の中で、「ギュッと」と「Shabon Song」以外の感想を連ねていきます。理由?察しろ。

・かぼちゃ姫

 公演曲だけど一応ゲームが「キュート」と言ってるので。この曲がキュートって時点でこういうライブになる、と考えても良かったですね。

 最後の狂気じみた加速はとてもワクワクする。チャーリーとチョコレート工場の子供たちがどんどん消えていくシーンみたいなリトルホラー要素ですかね。

・マイ・スイート・ハネムー

 王道のキュート曲。大人っぽい女で結婚結婚言ってそうなキャラクターってキュートに居ない感じがします。知らないだけかもしれないけど。結婚がメルヘンな場所に位置しているのは佐久間まゆって感じがするなぁといつ聞いても思うところですね。

・Blooming Days/Sing the Prologue♪

 両しんげき曲ともになんか新しい季節への期待というか芽吹く期待みたいなものを感じるし、メンバーもフレッシュな感じがありました。

・Heart Voice

上のしんげき曲と似通ったところはあるんですが、特に初日のほう。後述する黒埼ちとせのソロ曲の伏線というかそういうものを感じて思わずソロのときにデカい拍手をしてしまいました。なるほど、心音ね......

 2日目のときは正面にいた藤本さんのフッと表情が変化する瞬間に思わずハッとなるところがありましたね。山の主の警戒を解く顔してた。そのときの顔面の引き出しがHungry Bambiに繋がるのかぁ〜(納得)

パステルピンクな恋

 曲もメンツもキュート。久しぶりに聴くとなんかいいよね。会沢さんが「コレ歌いたかった」って言ってましたが、彼女は自分に合う曲が何かよく分かってますね。多分夢ジャローダとか使うの上手いと思う。

Halloween♥Code

 パッション→キュート。一面カボチャの中身でしたね。実はこの曲がこの記事のきっかけです。ペンライトの色で一面黄色になることを考えていたとすれば山下のIQは素晴らしいと思います。幕張公演を見てる分、対比としていい景色だったなと。

 憂希の猫耳、も、萌え〜←これがあるからこの曲いいんですよね。「コスプレ」という分かりやすい属性の掘り出し。ニクいね。

・プライスレス ドーナッCyu♡/オヤマトペ

 しんげき曲付属のキュートソロってなべてならず良いんですよ。この2曲だけでなく、ゆかり、歌鈴もそう。この4人はアイドルの名前と同等か、それ以上に主要なアイコンみたいなものがあるじゃないですか。そこを中心にしつつ、自分の可愛さはここにある、という源流を感じられるのが良さになっていると思います。その良さを表現し尽くしたお二人に拍手を。

 あとこの二人、どうしても身内の顔面が浮かぶ。引っ張られるように好きになっているので良くない。

 

・Beat of the Night

 Keyコンセプトライブ会場か?

 前の薄荷からそうだし絶対狙ってたろ山下。

 脱帽してしまった。フルは初見なだけに尚更。ソロCDシリーズのある箇所くらいからソロってなんかすごく作り丁寧になったよねって思うくらい、良いものが詰まってる。 

 キャラクター自体に寿命的な意味であとがないから故のこの、一曲にすべてを注ぐ、魅了してやる、命の炎こそが私の「キュート」だ、って感じがするなって思う。彼女に対しては僕の知見は浅いですが。そう思います。

・き・ま・ぐ・れ☆Café au lait!

 宮本フレデリカってどうしても周りの子たちがいるときの化学反応要員になってるんじゃないかと思ってしまってるんですが、そんなことない、ちゃんとアタシだって可愛い、と主張してくるようでした。こういう文章書いておきながらだけどちゃんと主張してた気もする。浅いので。この曲、実は初めてシンデレラガールズのLVを見に行った時にやってた曲なんですよ。しっかり思い出も回収できましたね。

・楽園

 なんだかんだ初披露から全部見届けられてるのはこの曲くらいでしょうね。その度に関ちゃんってキャラクターが刷り込まれるような気がします。スルメ。

 関ちゃんとフレデリカの2人に関してはこの曲が名刺のようにドン、と置かれてるからこそ他の曲を歌ってもこの曲の印象をもとにできるから良いよなと思いました。ヴィランズナイトとか。「こんな女の子がこんなになっちゃうの~?!?!?!」って感覚です。

・Palette

 いや、可愛さの暴力、やめてほしい。こういうところに久川の妹がいるのも陰謀感じますよね。kmmdと同じように、女の子の本能みたいなものが誰にもあるんだよと。言っている気がしました。

・Facinate

 喜多日菜子とこの曲については後でじっくり腰を据えて対話していきたいので、他の2人について。白坂小梅キュートだけど「妖しさ」よりのこの曲を表現するためのベストアクトだと思います。この子の魅力ってそこにあるんじゃないかなって思ってる。

 久川颯。いや、カッコいい曲歌え、とは言ったけどこの曲かぁと首肯してしまった。クールとキュートの汽水域。そんな立ち位置にいる彼女だからこそ出来る表現だなって思いました。

 


 以上。ざっとこんな感じです。ここから先の文章は自分の女(だった女)以外書かないつもりなので、好きな女以外に対して言葉を紡ぐのは珍しいです。解釈違い上等。オタク、叩かないで。

 

 キュートって単語は、ほかのクールとかパッションという単語に比べて、曖昧さがあるというか。曖昧な表現、視座の違いを与えてくれる表現を解釈することが好きな自分にとって、そのように見えます。

 

 可愛さの多様さを見せつけ、可愛さで化けさせる、そんなキュート楽曲の良さを味わった二日間でした。

 


 それでは、また次でお会いしましょう。