Senior Thesis as to "iDOLM@STER" 01 ~アイドルマスターシンデレラガールズ・10th愛知公演編
1.はじめに
アローラ。
ぴぃ高と申します。
大層なタイトルを付けましたが、基本的にはいつも通りのライブ感想記になります。タイトルの理由はおいおい話に絡めていくとして。
今回参加したのは「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!!」の愛知公演、Day1でした。
この公演、もともと参戦する予定はありませんでした。
その理由は2つ。
演者。
推し、おらん!!!解散!!!!!
日程。
翌日Base Ball Bearのライブなんだけど?!?!?!?!
ということで申し込みすらジャーしてました。この時は「行かないと割と洒落にならないことになる」ことも知らずに。
そんな公演に急に行きたい、という気持ちになったきっかけ、これも2つ。
まずは「開催自体が延期になった」こと。
9月は無理だったけど12月はどうにかなりそうだったんですよね。24日まではお仕事のほうが修羅でしたが。DIALOGUE+の生放送に間に合わなかったので帰りに弊社に中指を立てて帰ったら先輩に笑われたのはまた別のお話。
そしてもうひとつ。
楽曲「星環世界」の存在でした。
アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージの6周年記念楽曲という体でリリースされたこの楽曲。
この曲のオリジナル歌唱メンバーにコンテンツの推し、
アイドルマスターという土俵なので便宜上「担当」という呼称を使うのですが、
まぁそういう存在のひとりである「喜多日菜子」と、
なんだかんだあってクソデカい感情を抱いてきたキャラクターである「中野有香」、この二人がいました。
常日頃からこのコンテンツに対して毒づいている要素のひとつである、
「いや、俺の推しは干されだから......」という言葉が何だったんだろう、と思うような人選が、「アニバーサリー」という大きな舞台で起きて、思わずひっくり返ってしまいました。
まぁこの曲、「周年」って言ってるくらいだし、深川芹亜さんいるし、チケ握ってる福岡で回収できるやろ~笑
選ばれたのは、パンプキンでした。
ということでまさかの「宇宙だから愛知のテーマ曲だよ~(笑)」というオチでした。ふざけんなよカス運営。俺は深川さんの、喜多日菜子の声でこの曲が聴けると思ってたんだよ、なぁ山下。おい。
積もる愚痴は置いといて。
せっかくの担当(と、感情女)の歌唱曲、拾っておかないとモヤモヤしたまま終わってしまいそうだな、という気持ちになったので、ゲリラ愛知遠征を決行することになりました。
2. 先行研究の紹介 ~アイドルマスターと、僕
さて、話を戻して。
今回の文章のタイトル「Senior Thesis」。
まぁ、卒業論文という意味なんですが。こういうタイトルに至った理由について。
今年、上京してきていろいろなコンテンツと出会い、体験してきました。
土地柄もあり、「アイドルマスターのライブ」以外で遠征することが難しかった僕にとって、そういった「知らなかった世界」を体験すると、今まで見て見ぬフリをしていた「コンテンツが巨大であるが故の良くない箇所」を他と軽率に比較して、軽率に「悪」と結論付けてしまいがちになっていたこと。
それと、ゲームのプレイヤーとして。
目標や、やりたいことをやりつくしてしまったな、と感じてしまったこと。
そして、いちばん大きい理由、より一層大事にしたい、追いかけたい、お金を落としたいものが見つかったこと。←さっさとそれに対しての記事書け。もう一か月寝かしてるぞ。
自分のそういった気持ちの変化が、コンテンツにしがみついている現状を放置していると、良くない方向に向かいそうだな、と思い、少し距離を置いてみたい、と思いました。
これからいくつかアイドルマスターに対して書く文章は、前段で述べた「拾っておかないとモヤモヤしたまま終わってしまいそう」な曲や概念に対する自分語りがメインになります。
その先行事例、といってはなんですが、
福岡公演では「モヤモヤリスト」にあった「ギュッと Milky Way」「世界滅亡 or KISS」を回収することができました。そのときの感情たちを置いてあるので、読んでいただけたら幸いです。
多分こんな感じで書く。
というわけで、本論。
コンテンツという犬小屋からの卒業論文、書き記していきます。
3.本論① 久々に「コンテンツを吸いたい」という気持ちで参加した、シンデレラ10th愛知公演
3-1. 「 星環世界」は、どう広がっていくのか〜コンテンツに、少し増えた楽しみ。
この日のいちばんの目的であり、唯一の「マスト」ともいえる楽曲、
これから少しコンテンツとの距離を考えたい、と思っている人間の僕にとって、唯一「今後拾えないかもしれない担当の歌唱曲」だったのがこの「星環世界」でした。
大きな緞帳から現れたキャストの皆さんの、すっとした立ち姿、そしてこの曲の始まりを告げるカウントダウン。ゲームサイズの楽曲を触れたときに感じた、低音の強さも相まって、会場を一気に宇宙に変貌させました。
さて、この楽曲。
現時点でフルバージョンがリリースされておらず、この日、ようやくベールを脱ぐこととなりました。こういう仕事が遅いのも良くないとこだぞ。うん。
その初解禁の二番では、オリジナルメンバーの3人、木村さん、大空さん、飯田さんがフォーカスを当てられるシーンがありました。
そのとき頭によぎったのは、この楽曲で喜多日菜子、そして中野有香。この2人はどんな表情を見せてくれるんだろうか、ということでした。
やろうと思えばなんでも出来てしまう「妄想」がついに宇宙に到達した日菜子、こういう楽曲をしっかり歌える、そういう強さを持っていることを改めて証明する有香。アプローチは人それぞれですが、僕は彼女たちの歌唱をこの視点を持ってCDを楽しみたいと思います。
いやここまでこんな綺麗に私情挟まると思わんやん…
3-2. 泡沫のアイオーンに寄せて〜第6回総選挙と、唯一「プロデューサー」面をした経験
さて、今回の目的を達成したわけなのですが。ここからは「予想外のところから殴られた」ポイントを紹介していきます。
10thアニバーサリーライブの「偉い」ポイントとして、出演者のソロ楽曲が、「ほぼ間違いなく」、「ひとりで」披露される、というところがあり。
Day1で披露されたそれらの楽曲の中で僕がいちばん感情を動かせされたのが、荒木比奈のソロ曲である「泡沫のアイオーン」でした。
うたかたと言えば、80-74-74-126-116-60。
マストアイテムのこだわりのメガネを脱ぎ捨ててなお、この火力。4分半で描かれる荒木比奈というキャラクターのファンタジー、それを表現する田辺さんに目を奪われていました。
「しんげきCDのカップリングとして出てきたソロ曲は、とても練られている」という持論があるのですが、この「泡沫のアイオーン」もそのひとつで。
ラスサビ前の
序章の構図(ネーム) 思い描いて
感覚を研ぎ澄ませ さあ
創生する世界
という「まさに比奈じゃん!」というフレーズを噛みしめるように歌い、ロボットアニメのような音で紡がれる世界観の中で最後まで歌い上げ、少しニヒルな表情を浮かべて、荒木比奈というキャラクターとして退場していく様子は圧巻でした。終わってからずっと拍手してた。この公演のベストアクトは間違いなく彼女です。
さて、ここからは私情。
時は遡り、シンデレラガールズ劇場において「泡沫のアイオーン」、という楽曲が初めて公開されたときのこと。
このタイミング、実は僕にとって「コンテンツの終わり」を意識するターニングポイントのひとつでした。
さらに時が遡り、第6回シンデレラガール総選挙。
普段「総選挙なんてしょうもな......」と毒づいている僕が、唯一真面目に票を回収して、課金して、いたって普通の「シンデレラガールズという、コンテンツの土俵に立つ、”プロデューサー”というロールプレイング」を行った記憶が、この回の総選挙にありました。ここでも「6という数字」にとらわれるんですよね......
シンデレラガールズというコンテンツにおける大きすぎる欠陥、重すぎる概念となっているのが「ボイスの有無」というところになっているのですが、
何も知らずに「声の取り合いとかおもろw」と考えて票をぶん投げていた第5回のときには知らなかった重み。そんな重みを越えた先に喜多見柚、というキャラクターのボイス、そして「恋が咲く季節」という楽曲を聴いたときの感情は今なお適切な表現を探しきれていません。
ただ、そこには確実に「希望」が混ざっていた。これだけは言える。その希望のなかに含まれていたのが、「ソロ曲」でした。
シンデレラガールズから一度距離を置いていた自分が、久々に参加した「SS3A」のライブビューイング。そこで初披露された、喜多見柚と同じタイミングでボイスのついた関裕美の「楽園」、村上巴の「おんなの道は星の道」。同時からブログを書いていれば良かった、と思うくらいに感情が湧いて出てきたことを思い出します。と、同時に同じ会場にいる喜多見柚をはじめとした当時の「同期」のようなキャラクター達の楽曲に対する更なる期待が膨らんでいきました。
あ、ちょっとした小話なんですけど、この当時は「喜多見柚の"担当"ではなかった」ので割とフラットな目線が入っています。この思想も今となっては無理。
そこからがマジで長かった。
ホントに。なんでなんだろうってマジで思った。シンデレラガールズでいちばんクソなところだと思う。キャストにそんな挨拶させるのもダメだと福岡のとき本気で思った。
そういう「待ちに待ちを重ねて」揃ったこの5人の「同期」のソロ楽曲。ゲームの用意したレールの上を懸命に走った記憶の一つの終着点。それを見届けた、ということが僕にとって決して小さくはないターニングポイントでした。柚のソロが出たときには迎えなかった「あ、これで終わりなんだ」という感情を抱いたのが、比奈メインのシンデレラガールズ劇場を見終えたときの感想。
そんな彼女たち5人のソロ曲。
巴、裕美の曲は何度か見届けてきて、今回の比奈。
残りは肇、そして柚。
運よく回収できそうなので、噛みしめて聴きたいなと思います。後者は多分世界終わってその後の記憶が消滅しそうですが。オタク、骨は拾ってくれよな。
3-3. 星を繋いでいく様に、心を奪われた「空想探査計画」
愛知で特に印象に残ったシーンのひとつがこれ。
「推し」とか「担当」とかいう概念がまったく絡まない楽曲のなかでは5本の指に入るくらい大好きな楽曲がこの「空想探査計画」です。7thライブでもたまたま身内に貰ったチケットで入った時に聞けたのですが、もう一度拾えたのはホントに運が良かった。
特に今回はオリジナルメンバーでもある日野茜役の赤﨑さんが出演されていて、溌溂なキャラクターの、突っ走るところを少し漉しとって、あくまでひとりの少女としての、透き通った表現というものを感じさせてくれました。元気っ子の少女なところを見せられるのにオタクは弱い。
「空想探査計画」という楽曲の良さは、こういう「コンテンツの楽曲」には珍しく、無駄な音がとても少なく、洗練された音だけが残っている、というところにあります。アイドルマスターにおいてこういう楽曲は他に数えるほどしかありません。「プラリネ」とか「あの花のように」とか。
個人的に、そういう音作りを目指しているロックバンドを10年近く推し続けているがゆえに、ある種避暑地のように触り始めたコンテンツでこんな綺麗な、洗練された曲に出会えるなんて!とビックリした当時のことを思い出します。
そんな曲を偶然にも、再び聴くことができたのが、愛知における2番目に大きなサプライズでした。
3-4. 本項のまとめ
本項では、
・シンデレラガールズにおける「心残り」であった、好きな女の歌唱曲を拾い、フルではどういった表情を見せてくれるのかという期待が膨らんだ
・大好きな女に、ボイスを付けるため頑張った当時の思い出が、同期のような立ち位置のキャラクターのソロ曲を浴びてフラッシュバックしたこと。
・コンテンツでも指折りの大好きな楽曲を、離れる前に回収できた喜び。
以上の三点をテーマにして書きました。
目的が少なく、気負うものも少なかった今回のライブなのですが、「余計なことに思いを巡らせる心の余裕があった」ぶん、過去、未来の自分の好きに対して思いを馳せる、良い機会であったのではないか、と思います。福岡公演とか7割以上は「深川芹亜……」か「喜多日菜子……」しか口にしてなかったので。
ここでピックアップしたところ意外にも良いところは沢山あります。
山下が何故か思い出した「アタシポンコツアンドロイド」「BEYOND THE STARLIGHT」とか、
実は大好きな「Private Sign」とか、
福岡公演の忘れ物「花のことば」、
「EVIL LIVE」での金子さん、長野さんのキャラクターの枠からはみ出したような迫力。
目的以上のものを得られた、素晴らしい空間でした。キャスト、ダンサーのみなさん、関係者の皆さん、本当にありがとうございました。山下、沖縄、分かってるよな。
最後に。
今回チケットを譲ってくださった方、愛知まで運転してくれたラウンジメンバー、最後に呑んだ某ラウンジのオタク達にも感謝。
というわけで。
今年、ブログ自体はあと何個か書くかもしれないけど、アイドルマスターってコンテンツに関しては沖縄まで放置です!次回作にご期待ください。
ということで思い出コーナー。
愛知一発目の飯。デカすぎんだろ…
トゲキッス 性格:やんちゃ