ぴぃ・ダイアリー

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喜多日菜子はなぜ、「shabon song」と「Fascinate」を歌うことになったのか、どうしても考えたくなったのでいろいろ考えてみる~シンデレラガールズ10周年ライブ福岡公演振り返り(4)

アローラ!

ぴぃ高と申します。

 

 オタクってものは厄介な生き物で、好きなものに対してものすごく考え込む存在なんですね。だから、すぐ理由を求めてしまうんです。

 そういうオタクの性が爆発する文章をぶん投げたい、と思ったのがこの記事のきっかけです。

 

 僕のシンデレラガールズの担当である喜多日菜子。彼女は今回が「ギュッと Milky Way」の他に披露したユニット曲が「shobon song」「Fascinate」でした。

 この2曲を、どうして彼女が歌うことになったのか、「山下のきまぐれ」で片づけたくない、どうしても考えたい、と思ってしまいました。

 自分の担当の特技「妄想」になぞらえて、しっかりと妄想をぶつけていきたいと思います。

 

・shabon song

 

 二日目の属性ごとにアイドルが歌う、というコンセプトで披露された楽曲。ここでもキュート曲。二個前の記事でも触れたとおり、可愛さの多様さを見せつけ、可愛さで化けさせるのが「キュートの曲」である、それを体現していました。

 

 この曲、終わってから聞けば聞くほど「喜多日菜子」という女の子にピッタリな歌詞をしてるなぁと、どうしてこの発想がなかったんだろうと思っているところです。ホントに無かった。歌詞読んでから既に20那由多回くらいは頭抱えてます。

 

 まずシャボン玉という概念自体がもう「消える前提」のもので、それが彼女の手によって描かれた妄想のなかの数多の世界、数多の王子様のように思います。手を伸ばしたら、触れたら壊れる、すなわち夢だと気づいてしまう、そんな概念。その「シャボン玉みたいな日々」が「消えてなくなったりしない」で「もっと舞い上がれ」と歌う落ちサビ。妄想を膨らましているときの彼女はきっとこんな感じでしょう。

 

 そして彼女に振り分けられた歌詞。全部神の所業か?と思うくらいピンズドだったのですが、特に二番。 

 

「あなただけの一番に 

 なりたいからちょっとだけ背伸び

 ほら こんな私可愛いでしょ? 」 

 

 ここ。

 

 彼女の女の子としてのゴールが「王子様を見つけ出す/見つけてもらうこと」とすると、背伸びという表現がぴったりハマります。見つけやすいし、見つけられやすい。きっといっぱいの人の中で、彼女は背伸びをして、少しでも目に入ってほしい!と試したことがあるんだろうな、と思います。

 

 文字通りに背伸びを解釈しなくても、彼女が王子様に見つけてもらうため、見つけるためにした努力が存在しているはずです。そのことも間違いなく「背伸び」。そんな「女の子の背伸び」を理解し、気持ちを込めて歌える、それが喜多日菜子という女の子の強みだと思います。

 

 最後の「そうか 私 恋してるんだ」はもう死体蹴りもいいとこでしょう。この曲、不意に襲ってきた楽曲のなかでは一番の泣きポでした。

 

 shabon song 、この曲も初めて行ったLVで聴いた楽曲のひとつで、その曲をドンピシャでハマる好きなキャラクターが歌う、自分のシンデレラガールズ史をなぞっているという背景とともに、不用意に聴けない一曲になってしまいました。

 

 儚さ、そして女の子としての頑張る姿、ブログの表題に「なぜ」と書くのが憚られるほど、必然の選曲となったのではないか。そう考えています。

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 サムネ用。こういう表情、ほんとうに良くない。

・Fascinate

 

 正直この楽曲のイントロが流れてきたとき、え、ユニットが揃ってないのにやるの?!と思いひっくり返り、出てきたメンバーの中に見慣れた顔の女性が居るのを確認して更にひっくり返りました。

 

 「え?!この曲に?!」

 

 と最初は頭に?マークを浮かべていましたが、曲が進むごとに深川さんのパフォーマンスに集中して目を向けていました。

 

 表情、動きが共にスイッチが入っていて、どちらかと言うとキメちゃってるというか、トんじゃっているというか、狂気の方向に向かっているような気がしました。

 お前ホントに推しか?って言葉を並べていますが、そういう表現が出来る役者さんだし、そういうところが好きなんですよね。

 

 さて、ここからは演者と切り離して。

 

 キャラクターに対して向き合って、どうして、「喜多日菜子」に「Fascinate」なのか、考えていきたいと思います。

 

 この話題をするために「有識者」としてVelvetRoseの2人を担当している人間を友達料を払って無限にDMしたり通話に呼び出したりしました。

 

 正直この話題を切り出すのは非常に怖かった。何故ならフラッシュバックしたのが「シンデレラガールズ7th大阪公演」。

 

 オリジナルメンバーで披露されたこの楽曲の完成度は素晴らしいものでした。彼女たちに向けられてきた矛がそれこそ全て収まるような、そんな空間を作り上げていました。

 

 それだけに、オリジナルメンバーではない披露に関して彼が火を吹き始めないか、絶縁状を叩きつけられないか不安でたまりませんでした。


 蓋を開けてみると思ったよりすんなりと話題に乗ってくれて、その中で「オリジナルメンバー以外で歌うことで、シンデレラガールズの中へ、楽曲の一つとして昇華してくれて良かった」という感想を語ってくれました。


 その「昇華」の一部のパーツとして、今回歌唱する3人が居た、とすると、白坂小梅、久川颯は2つ前の記事で書いた通り。これ以上は僕以外の人が書いてくれるのを待ちます。マジで「浅い」から書けない。


 では喜多日菜子はどうか。

 ライブ直後、破壊された脳で出した仮の結論がこれ。


 妄想をキーにすると間違いなくノリノリでやってみたいかもしれないって感じるキャラクターではあるので狂気の部分を増して歌うのは分かる。日菜子の本能?


 僕はだいたい何かイベントがあると、メモを残すようにしているんですが、そのメモの原文がこれです。


 Fascinate、世界観とキャラクターの設定がどデカすぎるんですよね。

 真にその世界観に迫ろうとするには、当事者であるVelvetRoseの2人の境遇がないと難しい。

 しかし、楽曲の世界観の入り口だけを吸い上げるだけで、無限の構築をしはじめる素晴らしいシステムがあります。

 そう。「妄想」です。彼女の世界構築は「きっかけ」と「ハッピーエンド」を固定してしまえば、あとはあっという間。


 「美しすぎるが余り黒い薔薇に囲まれた夜の世界に閉じ込められたお姫様……そこに剣を持ち現れた王子様!逃げ出した2人を薔薇の棘が伸びてきて捕まえようとしてきて……」


 ↑喜多日菜子、こんな感じのことをきっと考えてる。


 その妄想が熱を帯びて加速していく状態を現している、その姿を見てもらうことが彼女の「魅了」、すなわちFascinateに行き着く、と考えました。


 ……それでいいんか?

 

 と思ってしまったのでここからまた思考の海に潜ることになります。

 ということで2年ぶりくらいに真面目に読みました。コミュ。「Fascinate」。

 読み物として練られた設定に感心しながら見ていたのですが、目に留まったのがこのシーン。

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 全てが繋がった。

 

 このセリフ、明らかに「アイドル」の喜多日菜子そのものだと思います。妄想のパワーを共同幻想として会場を支配する、彼女の世界に引き込む。


 共同幻想の具現化としての楽曲としての「Fascinate」を、ステージ上に立っていることを彼女自身ががギリギリ認識できるくらい妄想をしているトリップ高めの状態で披露した、と考えるとこの上ないベストアクトになっていると思います。

 

 この文を僕なりの、"喜多日菜子が「Fascinate」を歌った理由"として提出させていただきます。

 


 

 ……ということで。感情の整理もいよいよ大詰めになっております。

 

 次の記事が、振り返りラスト。

 世界滅亡へのカウントダウンをしながら、お待ちください。