ぴぃ・ダイアリー

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心が揺れた瞬間を、出来るだけ書き留めておきたい、そんな場所です。

はじめてのラブライブ!で観たこと、感じたこと

 ミア・テイラー。

 

 令和4年、僕が恋した女性のうちのひとりであり、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のメンバーである。

 オタクのくせに滅多にアニメを観ない、どちらかと言うと原作派のスタンスを取り続けた僕が、数年ぶりにリアタイするほど心揺さぶられた作品。その第9話が彼女をメインに据えた回であった。

 

 名家のプレッシャーから、自分が歌を届けることを避けていたミアが、「視座さえ違えば評価は変わる」ということに気付き、彼女が届けたい歌を、「we」-スクールアイドル同好会の"わたしたち"-で届けたいと歌う「stars we chase」のライブに繋がる。あまりにも美しい流れで、視聴を終えて大きなため息をついたことを今でも覚えている。

 

 イレギュラーな立ち位置の高咲侑は別にして、スクールアイドルから誰か推しを選ぶならまぁ、宮下愛かなぁと思っていたところに、松木安太郎も真顔で「今のはファウルなので一点覚悟しましょう」と実況するくらい反則的で急激なチャージをかけてきたミア・テイラーとの出会いは、今の僕のスタンスを固めるうえで大きなポイントにもなっている。

 そんな彼女を、彼女を演じる内田秀さんを、そしてラブライブ!というコンテンツのライブを、一度触れてみたい、と感じるのはごくごく自然な流れだった。

 

 と、はいえども。

 これまで手を出して来た現場の大半が「レギュ?ああ何してもええよ笑笑」とか「ペンライト?邪魔っしょ!w」とかいう人種しか居なかった僕にとってラブライブ!の現場に対する偏見が少なからずあった。

 それと場所。武蔵野の森。

 2月にとあるコンテンツを諦めた場所であるこの会場に再び戻る、というのは少なからず抵抗のあることで。(実際いくつかこの会場だから、という理由で参加を見送っているイベントもある)

 そんな人間を引っ張り出そうとしたのがコンテンツの犬の皆さん。

 まずは高校からの同級生。

 

ラブライブ行くぞ!」

 

「いや、その日他の現場あるんで…」

「アソビストアプレミアム先行無いくせにバンナム面してるコンテンツはちょっと」

「ペンライト振らないと迫害されるんでしょ?険しいかな」

 


 とか言って断ってきたが今回だけは話が別。磔にして観るまで帰さんと言わんばかりに圧がけしてアニメを観せてくれた特大のコンテンツ、虹ヶ咲に出会うきっかけを作ってくれたこと半分、そして去年DIALOGUE+の大阪に無理矢理引っ張り出したときのお返しのような気持ち半分で連番者登録を受け入れた。

 


 そして「諦めたコンテンツ」こと、ミリオンライブで出会った友人たち。

 「俺たち、ミリシタで出会った筈だよな…」と言いたくなるほど4月からコンテンツに狂わせられた時間の結実となる5thライブ。途中合流とはいえ共に過ごした彼らとその感想を語り合いたいと思った。

 そしてやって来た因縁の地、武蔵野。

 僕にとってはじめてのラブライブ!の現場体験、行かせていただきますー。  

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 と、いうわけで。

 事前に書き出しだけ書いておいたので、ここからが実際に現場に行ってからのパート。

 

 ラブライブ!、素晴らしかった。掛け値無しに。コレが最初でホントにええんか?と思うくらいには。

 


 アニメが最強かつ最大の媒体のコンテンツ、という印象を触れる以前から常々受けてきたが、このアニメの中への引き込み方がとんでもない。「Colorful Dreams! Colorful Smiles!」をオープニングに「夢が僕らの太陽さ」で締める前半パート。どんな国語教師も添削の余地を挟まない要約のお手本がそこにあった。

 


 特筆すべきはここでソロ楽曲を披露した3人。昨今の野球界のトレンド、2番打者最強論。それを証明するかのような風格を感じさせる「Eutopia」ヤンキースにはジャッジが、ニジガクにはランジュが居ると言わんばかりのパフォーマンス。僕は武蔵野しか参加していないのだが、コンテンツの犬たち曰く「明らかに前回(一週間前)と違う」とのこと。そんなこと言われたら次も観たくなっちゃうじゃん。歌い切った後の不敵な法元さんの笑みにコンテンツの底知れなさまで感じてしまった2曲目だった。


 そして「EMOTION」。稀代のトラックメイカー、tofubeats氏の手がけた楽曲を歌いこなす小泉さん。この日は僕にとってある種リベンジのような一日であった。楽しみだった2月の P's LIVEで観れなかったharmoeとしてのパフォーマンス。その満たされなさを補って余りあるものを見せてくれた。アニメの映像をバックにしてステージを移動する大きなハットが何度も後ろの栞子の映像と重なり、この回の記憶が呼び起こされてウンウンと唸ってしまった。

 3度来る全く同じ歌詞のサビがこの楽曲の特徴なのだが気持ちの昂ぶり、ビルドアップという単語がピタリとハマっていた。こういう曲作りをするバンドを長年追ってることもあって非常にツボ。聴けて良かった。


 最後はお待ちかねの大本命、「sters we chase」。ステージに浮かび上がったシルエットを認めて「…ッスウ…」と身構えてからの3分半、本当にあっという間だった。行き場を無くした迷い猫が光に導かれるようにステージを動く内田さん。センターの位置でサビを歌い出すやいなや表情が弾ける様子はアニメのミア・テイラーのソレだった。ペンライトの光を点けるとかそう言った思考の余地すら挟まず二日間腕組みして聴き、アニメ視聴後の余韻まで追想するような時間がそこにはあった。

 

 これまで触ってきたキャラクターコンテンツに存在する「この人が”このキャラクター”を演じているときは、中の人の推しが居ても目を奪われてしまう、絶対に勝てない」という立ち位置のキャスト。CUE!の六石陽菜を演じているときの内山悠里菜さん、シンデレラガールズの喜多見柚を演じているときの武田羅梨沙多胡さん。その位置に内田秀さんがすっぽりと収まったような感覚を得た。アニメを辿るパート最後の「Future Parade」で「繋げていこう」と伸びやかに歌う姿がこの二日間の僕の脳内のハイライトに鮮明に残っている。

 

 そして後半。特大のソロ曲を披露したメンバーたちが「ほかのみんなのステージを見たい」と言って始まったこのパートで披露されたのは「アニメ1期」のソロ曲。初日の「Dream with You」、二日目の「ツナガルコネクト」が始まった瞬間の会場のボルテージと、アニメしかこのコンテンツを知らない僕の「え、知ってる曲しか流れんのだけど優しすぎ!最高!」という気持ちが混ざり合ってハチャメチャに踊りまくった記憶がある。特にトロッコ。二日目の「Butterfly」を終えたあとの鬼頭さんと「サイコーハート」の村上さん爆レス部、非常に楽しかった。あと田中ちえ美さん。顔面のパワーとソロの声で脳を溶かして首から上をヘドロにするのはやめていただけないだろうか......

 

 2期だけでなく1期の思い出まで呼び起こした時間のあとは全体曲。「繚乱!ビクトリーロード」はフロアを灼熱にしてくれたし、トロッコで全員がすぐ近くまでやってきてくれた「トワイライト」は曲調も相まって変な感動が呼び起こされてウルっときてしまった。そんななか披露されたのが「Hurray Hurray」矢野妃菜喜さんも大きな旗を持って参加したこの楽曲。「スクールアイドルも、スクールアイドルを応援する人も、等しく手放さない」というスタンスを示すコンテンツからのメッセージめいたものを感じた。

 そして「TOKIMEKI Runners」、二日目はダブルアンコールとして「Future Parade」という締め。浅尾ー岩瀬を彷彿とさせる最後のリレーはライブの締めとして素晴らしかった。

 

 さて、この二日間を終えて。

 

 一番に感じたのはコンテンツライブの形の取り方について。

 今まで僕が参加してきたコンテンツライブは「プロデューサー」「トレーナー」「マネージャー」という何らかのロールプレイングを課したものだった。だからこそ一度好きなキャラクターを定めて深堀りしていくような見方をして臨まされていた回数が多いのだが、ラブライブ!の「スクールアイドルが好きな自分」という、飾らないそのままの自分で世界に入り込めるライブの作りにはカルチャーショックを覚えた。

 

 そして私情に近い感情なのだが、僕の境遇を少し刺激してきたのが法元さんの挨拶。ランジュ、栞子、ミアという3人はキャラクターとしては9人の同好会に飛び込んできた立ち位置。そのある意味完成されて、ファンもその世界観を享受していた中に入っていくことはなかなか複雑な感情を持たずにはいられないであろう。シンデレラガールズで喜多見柚の初ステージを見守るときのドキドキした気持ちが彼女の挨拶で呼び起こされ、挨拶としては2番目だったのにもかかわらずほかの方のMCの内容が吹き飛んでしまうくらい刺さってしまった。なんというか、今までオタクとして過ごしていたことってどこかで繋がってくるんだよな、と。

 

 今回、僕にとってはじめてのラブライブ!体験だったのだが中途半端にフェス形式や配信、映像を経験していたらここまでの感想を得られなかったかと思う。引っ張り出してくれた人の縁、キャストの皆さんに感謝したい。

 

 R3BIRTHくらいはユニットライブ行きたいなぁ~、と思う次第です。

 

ーーーおもいでーーー

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風船。せつ菜、良かったよね。特に挨拶からのダブルアンコール流れ。
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ミアちゃん、ご飯だよ〜